ニトロゲナーゼ

偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌の違い!それぞれの特徴や種類は?

今回は、偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌について。

これは、簡単なイメージ

  • オールマイティになるか(ゼネラリスト)
  • 専門を極めるか(スペシャリスト)

みたいな感じです。

偏性嫌気性菌は、簡単に言うと、
酸素がない状態で生きることをとことん極めた微生物。

私たちと正反対です。

そして、通性嫌気性菌は、
酸素があってもなくても生きていける微生物。

両方いけるってこと。

そんな生き物が、地球上にはたくさんいます。
どこに、どんなのがいるんでしょうか?
実は、私たちの身近にもいるんですよ。

他にも、
絶対嫌気性菌と通性嫌気性菌とは何が違うのか。

とっても簡単にわかりやすくお伝えします。

 

偏性嫌気性菌とは?

まず偏性嫌気性菌(へんせいけんきせいきん)は、
酸素がないところでしか生きられない微生物です。

 

では、
酸素がどれくらい少なければいいんでしょう?

これが、少しでもあると死んじゃいます。

厳密には、
0.2%以下の酸素濃度で線引きされてるみたいです。

 

酸素があると死ぬ?
信じがたいですが、その理由をご存じですか?

それは、酸素が実はとっても有毒だからです。
なので、少しでも体内に入ってくるとアウトという。。

 

もう少し詳しくいきますね。

 

まず私たち人間は?
酸素を吸っても大丈夫。
むしろ、酸素がないと死んじゃう。

 

では、人間はなぜ酸素を吸いますか?
それは、エネルギーを作るため。
酸素を体に取り入れ、エネルギーに換えています。

 

ただ、エネルギーを作る過程で、過酸化水素というのが作られる。
この過酸化水素は、とっても毒性が強い。

なので、私たちは、この過酸化水素を除くための酵素を持っています。

 

そう、私たちは、呼吸をするために、
過酸化水素用の酵素を手に入れたのです。

 

進化って本当にすごいですよね。。

 

昔昔は、微生物はみんな嫌気性菌でした。
発酵や嫌気呼吸をしてエネルギーを作ってたんです。

でも、それはむしろ当たり前というか。
なぜなら32億年前までは、地球に酸素がなかったので。
むしろ、嫌気性菌の王国。

 

でも、光合成によって酸素を作る生物があらわれたんですよ。
あらま大変。

そこで、嫌気性菌は、究極の二択を迫られます。
(なぜかナレーション口調)

・酸素に適応する
・酸素がないところで生きる

 

このどっちもできなかった生物は絶滅しました。

そして、活性酸素用の酵素をもった生物が進化し。
私たち人間に至っているという。。

 

実際、嫌気性菌と人間の4つの塩基は同じです。
さらに、
酵素や代謝の方法なんかも、ほとんど同じなんだとか。

 

だから、今みつかっている偏性嫌気性菌は、
酸素がないところで生きるという選択をした微生物。

 

その中でも、
酸素がないところにたどり着いた微生物。

微生物は1㎛くらいでかなり小さいので、
1m移動するんでも大変な長旅なんです。

 

う~ん、そうなると、こんな疑問が。

じゃ、偏性嫌気性菌て、
地球のどこにいて、どんな種類がいるんでしょうか?

偏性嫌気性菌の種類

偏性嫌気性菌の代表的な微生物は、

  • 破傷風菌
  • ボツリヌス菌
  • クロストリジウム
  • メタン生成細菌

などでしょうか。

 

こうみると、細菌と古細菌ですよね~。
原核生物ばかりで、真核生物はいませんね。

でも、これはあくまでも今現在は。
まだ見つかってない微生物がうじゃうじゃいます。
どんなのが出てくるか分からないんです。

 

だって、偏性嫌気性菌て酸素がないところにいるんですよ。

代表微生物をみても、
沼の底とか、土壌の奥の方とか、動物の消化官の奥のほう。。
やっぱり深海にもいるんでしょう。

 

何か病原菌だとか、
逆に抗生物質になる代謝産物をつくるとか。

そういう探す理由がないと、誰も探さなそうじゃないですか?

 

趣味でも、なかなか。
てか、趣味レベルじゃ、酸素がないところに行く道具とかないですしね。

おそらく、まだ見ぬ偏性嫌気性菌はたくさんたくさんいることでしょう。。

 

と、ずっと偏性嫌気性菌って言ってきてますけど、
酸素があると死んじゃう微生物を表す名称は、
本によっては、何個か種類がありました。

 

ま、読者に伝わればいいんだと思うので、別にいいとは思います。
が、やっぱり聞かされる側からするとわかりづらい。

そこから、よく聞く疑問について。

 

絶対嫌気性は一緒ですか?

はい、一緒です。

 

ちなみに、

この偏性嫌気性菌と絶対嫌気性菌、
簡単に嫌気性菌とだけ呼ばれることがあります。

というのも、
もともと前の2文字(偏性と絶対)は、
通性嫌気性菌と区別するために付けているそうなので。

 

だから、
酸素があると死んじゃう微生物の呼び名は

  • 嫌気性菌
  • 偏性嫌気性菌
  • 絶対嫌気性菌
  • 絶対的嫌気性菌

などがありました。

分かりやすくしてるはずが、逆に複雑。。

 

というか、
そもそも通性嫌気性菌てのがあるから付けられただって?!

じゃ、通性嫌気性菌て何者ですか?となります。

 

ということで、
次は、通性嫌気性菌とは何かについてお話します。

通性嫌気性菌

通性嫌気性菌とは、どんな菌でしょう?

 

まず、通性嫌気性ってなんだかご存知ですか?

簡単に言うと、
酸素があってもなくても生きられるということです。

通性嫌気性菌は、そんな微生物。

 

この通性嫌気性に対して、

  • 酸素がないところでしか生きられない事を偏性嫌気性
  • 酸素があるところでしか生きられない事を好気性

っていいます。

 

ちょうど、呼吸の方法でも、
好気呼吸と嫌気呼吸っていいますよね。

好気は酸素を使う、
嫌気は酸素を使わない呼吸。

これと同じです。

 

で通性嫌気性は、好気性と嫌気性の中間らへん

 

中間らへんには、
他にも微好気性ってのもあります。

酸素があるかないかじゃなくて、
酸素が少しあるところで生きられる微生物。
乳酸菌なんかがそうです。

 

この、まぁまぁ真ん中へんには、他にもいくつか分類がありました。
でも、大体この辺がメジャーです。

 

そしてさらに、
通性嫌気性の中にも、また種類があります。
その辺は、次の代表例と一緒に紹介するとして。

 

そもそも、
なんで酸素に対する反応で細かく分けるの?
ちょっと、疑問に思いませんか?

これ、こうも取れるんです。
酸素というより呼吸の方法で分けてる

 

どういうことかと言いますと、
私たちが酸素を吸うのは、
エネルギーを作るのに酸素が必要だからです。

そして酸素を使えると、
使えない場合より効率よくエネルギーを作れます。

好気呼吸と嫌気呼吸の違いで、
その差はなんと20倍

 

だから、
生物は出来ることなら酸素を使って呼吸したい。
そうすれば、
20倍のエネルギーを使って、20倍の生き方ができる。

 

だから、酸素を使えるかどうかで分ける。
これは、

  • 進化を考えたり、
  • 微生物の能力を知る

指標になります。

では、この通性嫌気性菌。
エネルギーを作る方法で分けると、どんな種類があるんでしょうか?

というか、
通性嫌気性菌には、どんな微生物がいるんでしょうか?

 

通性嫌気性菌の代表種

通性嫌気性菌で代表的な微生物は、

  • パン酵母
  • 大腸菌
  • 脱窒菌(脱窒する微生物の総称)

などでしょうか?

 

偏性嫌気性菌だと、
細菌と古細菌の仲間ばかりでしたよね。

でも、
通性嫌気性菌の中には酵母が含まれます

この酵母は、真菌。
カビやキノコの仲間ですね。

 

何が言いたいかと言うと、
偏性嫌気性菌と違って、真核生物も仲間入りしてるってこと。

ただ、この酵母の性質も珍しいようで、
細菌と真菌の中間の存在だと言う専門家の方もいました。

 

この酵母は、酸素があれば呼吸をします。

そして、酸素がなければ発酵をします。
みなさんもよく知っている、アルコール発酵ですね。

つまり、
酸素があってもなくても生きれて、
かつ、
呼吸も発酵もできる微生物の代表種です。

 

では、
それ以外の代表種についても少し触れますよ!

 

次は、大腸菌。
消化管の中で、大腸って1番最後ですよね。

なのでさすがに、もう酸素無いんじゃないか。
酸素があっても生きられる能力必要なの?
と思ったので調べてみました。

 

そしたら大腸菌て、
動物の体の外に出てからも、生きられるんだそうです。

といっても、
胞子っていう状態でなら可能ってことらしいですが。
それなら、通性嫌気性菌であるにこしたことはない。

この大腸菌も、
簡単に言えば、酵母と同じで呼吸と発酵を使い分けます。

 

通性嫌気性菌は、本当に突っ込みどころがまんさいで。
脱窒菌については、もうあっぱれですよ。

脱窒菌て亜硝酸菌とか硝酸菌のことです。

 

この微生物は、
硝酸や亜硝酸があれば、生きていけちゃう。
酸素がなくても。
これを、硝酸呼吸っていいます。

 

すごい進化ですよね。

なんていうか、ニッチを攻めたなぁって思います。
そして脱窒菌がいるから、
地球の物質循環がスムーズなわけで。

 

人間の仕事に例えたら、
すんごい専門的な仕事だけど、絶対ないといけない仕事。
これからの時代、そんなポジション欲しいです。

 

そして、
代表種にはあげませんでしたが、
連鎖球菌も通性嫌気性菌です。

 

この連鎖球菌は、
酸素があってもなくても発酵だけをします。

 

つまり、今紹介したのをまとめると、

  • 酸素があると呼吸をし、ないと発酵をする
  • 酸素があると呼吸をし、ないと独自の呼吸をする
  • 酸素があってもなくても、発酵をする

というパターン。

 

もはや、なんでもあり。

そして多分ですけど、
本当はもっと色んな進化がりそうですよね?

 

ここから想像できることは?
恐らく今いる通性嫌気性菌は、
種の生き残り戦争に勝った微生物だってこと。

そして、
まだまだ見つかっていない微生物は沢山います。

なので、
もっと色んなパターンが今後出てくるかも??

 

これはあくまで、
私のただの推論で、なんの根拠もありません。

でも、
ある日突然ペニシリンみたのが見つかって。
世の中の役に立っちゃう。
そんな微生物がたくさん出てきてほしいです。

 

では、偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌がわかったところで。
これもよく聞く疑問。
両者の違いって何なんでしょう?

 

偏性嫌気性菌と通性嫌気性の違い

偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌。
この2つは、大分違います。

 

偏性嫌気性菌とは、
酸素がないところでしか生きられない微生物のこと。

一方、通性嫌気性菌は、
酸素があってもなくても生きられる微生物のことです。

 

だから、もはや全く別物。。

 

なので、
偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌の違いはどこか?

やっぱり1番は、
酸素があっても生きていけるか?でしょう。

 

そして、
その違いを作ってるのが、酸素に対する体のしくみ

 

  • 偏性嫌気性菌は、酸素があると死んじゃいます。
  • 逆に通性嫌気性菌は、あっても生きていける。
    なんなら発酵より効率のいい、呼吸まで出来ちゃう。

この違いってなんでしたっけ?

 

それは、
活性酸素を除くための酵素を持っているかどうか

 

残念ながら偏性嫌気性菌は、
その酵素を持っていないんですよね。。

ただ、
持ってないから劣っているかは、正直分かりません。

もしかしたら、長い目で見たら、
偏性嫌気性菌のほうが生きるのに適した地球になるかもしれない。。
今の地球は、大昔の環境に戻りつつありますからね。。

 

そう、進化は戦略でもあります。

違いという所からみると、
例えば住む場所も違うはずです。

でも、この辺は正直あんまり調べられていないというか。。
基本、人間に影響しないと誰も研究しないですからね。。

 

それぞれの微生物の生きるための戦略なんて、
とっても気になるところです。

もし、論文なんかで見かけたら、紹介できたらなって思います。

 

と、長々書いてしまいました。

最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず偏性嫌気性菌とは、

  • 酸素がないところでしか生きられない微生物
  • 活性酸素用の酵素をもたないので、酸素に触れると死ぬ
  • 嫌気呼吸・発酵でエネルギーを作る

そんな偏性嫌気性菌の代表種は、
破傷風菌、ボツリヌス菌、クロストリジウム、メタン生成細菌など

また、

  • 偏性嫌気性菌と絶対嫌気性菌は同じ
  • 他にも、いくつか呼び名がある

次に通性嫌気性菌とは、

  • 酸素があってもなくても生きられる
  • 好気性と嫌気性の中間らへん
  • 活性酸素用の酵素を持っているので酸素呼吸ができる

そんな通性嫌気性菌の代表種は、
パン酵母、大腸菌、脱窒菌など

偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌の違いは、

  • 酸素があっても生きていけるか
  • 活性酸素を除くための酵素を持っているか

それにしても、
うらやましい能力を持った微生物が多い。
わたしカナヅチなので、
通性嫌気性菌とか尊敬しかないですよ。。

 

今回の参考文献はこちら

根粒菌とは?窒素固定やマメ科植物との共生、菌根菌との違い

根粒菌は、普段はごく普通の細菌です。

それがひとたび、
マメ科植物と一緒になると?

  • すごい速さで
  • すごい量の

窒素固定を始めるんです。

しかも、
一緒にいる間ずーっと窒素固定し続ける。
面白いですよね。

人間だったら映画ができそう。
主人公の根粒菌が、ヒロインのマメ科植物に貢ぐ話。。

根粒菌の窒素固定は、とってもユニークで特徴的。

なので、今回は

  • そんな根粒菌の特徴
  • マメ科植物の共生の工夫

をお伝えします。

あと、菌根菌との違いもお伝えします。

基礎も抑えながら、
きっと、根粒菌にちょっと興味が湧くと思いますよ!

 

 

根粒菌とは?

根粒菌は、こんな感じです。

もう少し詳しい話をすると、
この根粒菌は、細菌(バクテリア)です。
細菌なので、原核生物にあたります。

 

原核生物は、ひとつの細胞(単細胞)で生きています。
そして、細胞分裂(スライムみたいに自分を二つに分ける)して増える。

また細菌のからだは、とっても小さい。
でも、有機物の分解とか、
とても大きなはたらきをしている、すごい奴らなんです。

 

窒素固定をする細菌は、根粒菌の他にも、

  • アゾトバクター
  • ネンジュモ
  • クロストリジウム

なんかがよく試験に出ますよね。

これらも、みんな原核生物の細菌です。

 

この根粒菌と他の窒素固定細菌の違いって知ってますか?

それは、
根粒菌は、マメ科植物の根粒の中でしか窒素固定しないってこと。
だから、
共生窒素固定生物とも言われてますよね。

 

根粒菌自体は、共生しないで単独でも土の中で生活できます。
なんですけど、その時は窒素固定をしないんですよ。

 

なんでなんでしょうね??
その答えはまだわからないみたいですが、
これを読むと少し推測したくなると思います。

 

根粒菌の窒素固定って?

まず、窒素固定って何かと言うと、
土の中の窒素を、使いやすいように窒素化合物に換えることです。
(窒素固定について詳しくはこちら

で、根粒菌は実際、こうやって窒素固定をしてます。

ニトロゲナーゼという酵素を使って、
窒素と水素から、アンモニアを作り出す。

窒素固定については大丈夫ですか?

この辺は、ほかの窒素固定細菌と共通する内容です。

では、根粒菌ならではの窒素固定の特徴を3つお伝えしますね。

 

コスパがいい!

根粒菌は、
他の窒素固定細菌より少ないエネルギーで窒素固定ができるんです。

 

1gの窒素を窒素化合物に換えるのに、
他の細菌は100g以上のグルコースが必要なのですが、
根粒菌は10gでいいと考えられてるとか。

同じサービスなら、100円より10円の方がいいですよね。。

ほんと、コスパがいい。
という事は、作れる量も変わってくるんでしょうか?

 

量がハンパない!

根粒菌は、他の窒素固定細菌より、
窒素固定量がハンパなく多いです。

多いと、一年に10a当たり40kgも窒素固定しているとか。

って言っても野菜作らないとイメージできない。。

とりあえず、根粒が十分ついてる状態では、
大豆だと約6割、クローバーだと9割以上を補えるんだとか。

肥料なしで育てられるのは理想的ですよね。
うーん、どうしたら根粒がいっぱいついてるかわかるんでしょう?

 

根粒の中は、レグヘモグロビンで真っ赤!

窒素固定が盛んな根粒の断面は、赤くなっています。
一方、たいして頑張ってない場合は、緑色。

これは、ニトロゲナーゼが関係してるんですけど、

窒素固定に必要なニトロゲナーゼは、とにかく酸素に弱いです。
酸素に触れたら、数分で再生不能になります。

だから、窒素固定細菌はみんな独自の構造を持ってる。
自分の酸素呼吸と、ニトロゲナーゼの両方を守れるように。

 

根粒菌の場合はどうなんでしょう??

根粒菌の場合、
ニトロゲナーゼがある付近は、
レグヘモグロビンの数がハンパなく多いんです。

ヘモグロビンて、人間でも血液中にあって、酸素をからだ中に運ぶ役割をしてますよね。
あれを、根粒菌も持っているんです。

そして、体積の小さなレグヘモグロビンに
少しずつ酸素を入れてせっせこ運びます。
そうすると、ニトロゲナーゼは
酸素を感じないで仕事が出来るってわけ。

 

根粒菌とマメ科植物の共生

まず、共生とは、
お互いにメリットのある同士が一緒に暮らすことです。

片方だけにメリットがある場合は、寄生って言いますよね。

 

根粒菌とマメ科植物のメリットは、

根粒菌は、窒素化合物をマメ科植物にあげます。
代わりに、
光合成産物をマメ科植物からもらって、自分の体をつくってます。

マメ科植物は、光合成産物を根粒菌にあげる。
その代わりに、
窒素化合物を根粒菌からもらって、自分の体をつくってます。

 

こんな感じの共生関係があるんですね。

では、なぜ根粒菌はマメ科植物とだけ共生関係するのでしょうか??
ここでは、マメ科植物と共生するメリットを3つお伝えします。

 

ストライクゾーンが狭い

女性なら、僕には君だけだ的なのって、案外嬉しいものです。

根粒菌とマメ科植物にそんな感情はないですが、
結果的にそんな感じになっています。

 

マメ科植物は、共生しようとする側をしっかり確認することが分かっている。

 

ま、当たり前ですよね。

根粒菌だって、細菌です。
細胞分裂で、一気に増殖できる細菌です。

オレオレ詐欺じゃないけど、
変な細菌が侵入したら植物は枯れちゃいますから。

お互いに信号を出し合って、
確認が取れたら共生を受け入れるとのこと。

 

ちなみに、よく知られていることですが、

マメ科の植物の中でも、
例えば、

  • ダイズにはダイズの根粒菌
  • レンゲにはレンゲの根粒菌

と、共生できる根粒菌に種類があることがわかっています。

間違った組み合わせにしてしまうと、根粒を作らないんです。

という事は、それぞれこの信号が違うのか!?
そこまではわかっていないようですが、ついそんな気がしてしまいます。

 

さて、これで晴れて理想の相手同士で共生が出来ました。
すると根粒を、お互いに嬉しい状態に作り上げます。

お互いの利益を最大にするスペック

根粒菌とマメ科植物が共生するメリットは何でしたか?

 

お互いが作る窒素化合物と光合成産物を分け合うことですね。

なので、それをしやすくするために、
根粒内の輸送の管(維管束)を極太にします。

極太にすると、お互いより簡単に、大量の物々交換が出来ます。

 

と、お互いWIN-WINの関係のようにみえます。
が、どうやら、
マメ科植物の方が若干、主導権を握っている感じみたいなんです。

 

マメ科植物は根粒菌に甘い

最近、以下のことがわかっています。

  • 根粒菌は、マメ科植物からアミノ酸が届かないと窒素固定をやめる
  • 根粒菌は、共生するとリンゴ酸(即エネルギーになる良質な光合成産物)しか食べなくなる

 

これ、ペットに言い換えると、
ご飯をもらなければ何もしないし、そのご飯は超高級ペットフードのみ!

超わがままになっちゃってる気がしますよね。
でも、実はマメ科植物のほうが主導権を握ってるんですって。

 

どういうことかと言うと、
リンゴ酸とアミノ酸を与え続けると、
根粒菌は、窒素固定をしまくって、
窒素化合物をどんどん外に出します。

根粒菌て従順(じゅうじゅん)。。。

と、なんだかどんどん擬人化して説明してしまいましたが、
もちろん根粒菌にもマメ科植物にもそんな感情はないです。

でも、
お互いに生き延びるために工夫してきた結果なんだなって思います。

 

ちなみに余談ですが、
根粒菌と同じように、植物の根にくっついて共生する菌をご存知ですか?

これが、菌根菌という名前なので、名前も紛らわしくて違いを知りたい。
と思うのは、わたしだけでしょうか?

知らないと、根粒菌なのか菌根菌なのか、区別が出来ないと思って。
なので、菌根菌について、簡単にご説明します。

 

菌根菌との違い

菌根菌は、糸状菌という菌です。
(糸状菌についてはこちら!)

糸状菌は、細胞が糸のように繋がった形をしていることが由来。

糸状菌がついた植物の根を菌根といいます。
そして、菌根を形成する糸状菌のことを菌根菌といいます。

 

この菌根菌も、共生ってことは、何か植物にメリットがあるはずです。

 

菌根菌は、菌糸を土の中にクモの巣のように張り巡らせます。
そして、その菌糸から主にリン酸を吸収して共生している植物に供給しています。
(窒素固定する菌根菌もいるみたいです!)

菌根菌の代表的な菌は、

  • アーバスキュラー菌根菌
  • 外生菌根菌

です。

 

アバスキュラー菌根菌は、
ほとんど全ての草と一部の木に共生します。

外生菌根菌は、なんとビックリ、マツタケがそうなんだそうです!
つまり、キノコは菌根菌なんですね。

と、菌根菌のプロファイルをした結果、

共通点は、

  • 植物にとっていい菌である
  • 植物の根に着く

違うところは、

  • 植物に供給する物質が、窒素か、主にリン酸か
  • 共生する植物の種類が、マメ科だけかたくさんか

でしょうか。

 

今後、マメ科植物以外を育てるときは、菌根菌に期待してしまいそうです。

 

なんか、こうやって勉強していくと、菌も楽しいですよね。
もっと、いろいろ書いていきますよ!

それでは、最後に今までのまとめをして終わりにします。

 

まとめ

今回はこんなことをお話してきました。

根粒菌は原核生物である。

マメ科植物の根粒の中でしか、窒素固定をしない。

 

そして、根粒菌だけの特徴が3つありました。

  1. 他の窒素固定細菌の10分の1のエネルギーで窒素固定ができる
  2. 窒素固定量は、他の窒素固定細菌と比べ物にならないほど多い
  3. 窒素固定が盛んな根粒の断面は、赤くなっている

さらに、マメ科植物と共生するメリットを3つお伝えしました。

  1. マメ科植物は、共生相手をしっかり確認してから共生を許す
  2. 輸送の管(維管束)を極太にするので、大量の物々交換が出来る
  3. マメ科植物が、リンゴ酸とアミノ酸を与えると、根粒菌は、窒素固定をし続ける

 

と、根粒菌とマメ科植物の共生メカニズムは、ここまで分かってきました。

また、菌根菌の紹介もしました。
菌根菌は、主にリン酸を供給してくれて、マメ科以外の植物にも共生するんでした。

うーん、何を育てようか、楽しみになっちゃいますよね。

 

今回の参考文献はこちら