びせいぶつ

シアノバクテリアとは?葉緑体の祖先?光合成や種類を簡単に

シアノバクテリアは葉緑体の祖先て本当でしょうか?
本当に、植物と同じような光合成をするんでしょうか?

だって、かれらは細菌です。

にわかに信じがたい事実ですので、
どういうことなのか簡単にお話します。

また、そのとっても小さな細菌が、
実は、地球に大革命を起こしました。

そのおかげで、私たちホモサピエンスが誕生した!?

今回は、そんなシアノバクテリアのお話です。

他にも、

  • 光合成細菌との違い
  • シアノバクテリアの種類

なんかにも触れていきます。

 

シアノバクテリアが葉緑体の祖先て本当?

シアノバクテリアは、細菌です。
でも、光合成ができちゃいます。
しかも、光合成で酸素を作れる、唯一の細菌

他にも光合成細菌はいるんですが、彼らは酸素を作らないんです。
(そこついては、後ほど)

 

つまり、
細菌の中で唯一、植物と同じ光合成ができちゃう

 

ここがなかなかのポイントです。

 

だから、
シアノバクテリアは葉緑体の祖先だと考えられてます

 

え。。葉緑体って、
植物の細胞の中にあるオルガネラの1つですよね?
いやいやいやいや。
1つの器官に祖先とかないでしょ。

と思う人もいるかもですが。

 

祖先である説が有力なんです。

進化には、
想像を超えることが起こるもんなんですね~。

 

これは、細胞共生説っていうんですけど。
しっかりと、根拠も存在する
しかも同じ考え方で、ミトコンドリアにも祖先がいます。
(詳しくは、真核生物の記事にあります)

 

ちなみに真核生物の起源も、
原核生物が、他の原核生物を取り込んで生まれた説が有力。

 

そして私たちの体にも、
オルガネラ化はしていないにしても、たくさんの細菌が住んでます。

一度は聞いたことがありますかね?
常在菌てやつです。

 

それらの細菌が、
いろんな働きをしてくれて、私たちは生きれているんです。

CMなんかでもおなじみですが、
腸内細菌を活性化!とか。
腸内細菌を育てましょう!とか。

あれです。

 

だから葉緑体の場合も、
最初はシアノバクテリアが真核細胞の中に共生してた。

でも、
長~い時間一緒にいたから、細胞の一部になっちゃった
みたいな感覚です。

 

オシドリ夫婦の話かと思うわ~。

ってことは、
今いるシアノバクテリアと葉緑体は兄弟?従兄弟?ってことか~。

 

では次は、
光合成に注目してみてみます。

葉緑体とシアノバクテリアの光合成は一緒ってこと?

 

シアノバクテリアの光合成の特徴は?

先ほどの細胞共生説によると、
葉緑体とシアノバクテリアは同じ家系図に載りそうです。

 

そうなると、
植物とシアノバクテリアの光合成は一緒ということ?

少なくとも、

  • 光合成色素にクロロフィルαを持っている
  • 光エネルギーが必要
  • 水を酸化して酸素を作る

というところは一緒です。

逆に言うと、
シアノバクテリアは、他の光合成細菌と違う

 

例えば、紅色イオウ細菌という細菌がいます。
彼らも光合成をする細菌。

でも、シアノバクテリアと違って

  • 光合成色素にバクテリオクロロフィルを持っている
  • 硫化水素を酸化してイオウ酸化物を作る(酸素は作らない)

 

実は、彼らの存在を知るまで私は、
光合成は酸素を作るもんだとばっかり思ってました。

そしたら違うんですね~。

 

光合成の名の通り、
大事なのは光を使うかどうかだったんです。

ちなみに当然、
光合成細菌に対して、光を使わない化学合成細菌てのがいます。

 

細菌の生きるための進化にはたくさんあって。
本当に、苦労されたんだなって思います。

 

苦労といえば、
シアノバクテリアってかなり強いんですよ。
細菌の中で。

だって、
特技が光合成だけじゃない。

 

実は、窒素固定もできるんです。
(できないのもいますが。)

ただ、
この特技については、あまり皆さん興味がないらしく。

なので、
ちょっとだけ。

 

窒素固定って、
植物も動物もできなくて。

でも、絶対に誰かがしてくれないとヤバい。
そんなお仕事なんですね。

この辺については、
詳しくは別の記事に書いてます。

 

今言いたいのは、

  • 光合成と
  • 窒素固定の

両方ができるシアノバクテリアは最強だってこと。

これは言い換えると、

  • 炭素源(空気の中の二酸化炭素)も
  • 窒素源(空気の中の窒素)も

自分で作れるってことなんです。

だから極端な話、

シアノバクテリアは、

  • 光と
  • 空気

さえあれば、どこにでも住める。

例えば、

  • ミネラルしかないような水の中
  • 栄養なんて全くない残念な土

 

どれも、
ライバルが少なくて、競争率低そうな物件ですよね~。

でも別に、
ハワイとか、シンガポールとか。
競争率高いとこにも全然いける。
(なぜか私が行きたいところ)

 

ということで実際、
地球のいたるところにシアノバクテリアはいます。

だから、
そんな最強なところを利用できないかと。
いろいろ研究に使われてるそうですよ。

 

でもこの強みは、
地球を生物の住みやすい惑星に大変身させてしまったほどの代物。

 

利用するなんて。。おこがましい。。

 

次はそんな偉大なシアノバクテリア様の、
その他の特徴について。

シアノバクテリアとは?

シアノバクテリアの日本語名は、
藍藻(らんそう)です。

でも最近は日本でも、
シアノバクテリアがメジャーになりつつあるようです。

 

で、シアノバクテリアって、
光合成ができるじゃないですか。

だから、昔は藻類の仲間に入ってたんです。

 

でも、

  • 単細胞生物だし
  • 原核生物(核がない)だってこともわかったし

ということで、
今は、細菌の仲間ってことになってます。

 

で、この原核生物の細胞って、
普通はかなりシンプルなんですね。
(詳しくはこちら

でも、シアノバクテリアって

  • 光合成ができて
  • 窒素固定もできる

じゃないですか。

 

だから、
ちょっと他の原核生物よりギミックが多い方

具体的には、、

  • チラコイド膜(光合成用)
  • カルボキシソーム(炭素用)
  • シアノフィシン(窒素用)

なんかが備わっているそうですよ。

 

そんな、
シアノバクテリアは大革命家

 

どんな革命を起こしたかっていうと、
大気中の主成分を変えちゃったんです。

具体的には、
地球の酸素がほぼ0(ゼロ)のところから、
今の酸素濃度の約1/100くらいまで増やしました。

 

その結果、

  • 大気の主成分が、窒素と酸素になり、
  • 好気性生物(酸素呼吸する生物)が誕生。
  • さらに、オゾン層もできたので、
  • 紫外線が減って、生物が陸に上れた。

 

すごくないですか?

これ全部、シアノバクテリアのおかげ。
偉大過ぎる。

 

しかもですよ、
シアノバクテリアってなんで酸素を出すか知ってます?

要らないからなんですよ。

自分が捨てたものが、他の生物の役に立つとか。
どんだけ~。

 

さらに、
尊敬すべきは他にもあって。

シアノバクテリアって、
今から32億年くらい前に誕生したんですね。

で、そこから酸素革命が始まるんですが。

 

まずは、海の中を酸化するんです。
それで、海を制覇した酸素が、大気に出ていった。

 

海の制覇って、かなり難儀そう。
海ってかなり広いですから。

 

そうそう昔、
友達が言っててかっこよかったんですけど。

その子はサーフィンが得意で。
よく海外にも波乗りに行ってたんです。

で、

サーフィンするようになったら、地図で陸を見なくなったw
海ばっか見てる。

って言ったんですよ~。

 

そう言われて世界地図みたら?
いや~、新感覚でしたねあれは。

大陸だけじゃなくて、海も目に入ってきた瞬間。

 

シアノバクテリアは、
まさに、この陸と海の両方を酸化させた生物です。

 

では、
なんでそんな大義ができたのか?

それは、前にお話したこれ。

  • 炭素源(空気の中の二酸化炭素)も
  • 窒素源(空気の中の窒素)も

自分で作れるから、

  • 空気と
  • 水さえあれば

どこででも生きられる。

 

やっぱりいつの時代も、
自分でできる力って強いんですね。

 

私も、自給自足できる人凄いと思うし。

そんなシアノバクテリアは、
私たちにとっては素晴らしい革命家です。

 

でも一方で、革命には犠牲がつきもの。
この酸素革命も例外ではありません。

 

地球が酸化されたことによって、絶滅した生物も多い。
それは、嫌気性の生物。

嫌気性については、
別の記事で詳しくお話していますが。

 

簡単に言うと、
酸素があると生きられない生物達です。

実は酸素は、
とっても毒性が強い。
だから、
その解毒できる酵素が必要なんです。

その酵素がないのに酸素に触れると?
生物は死んでしまいます。

 

こうして、
それまで地球にたくさんいた嫌気性の生物は絶滅していきました。

 

ただ、
酸素があると酸素呼吸ができる。

これは、
嫌気呼吸よりも約20倍の効率でエネルギーが作れます。

だからその後、
好気性生物はすごい速さで進化していきます。

 

生物の進化を考えると、
やっぱり、必然だったんでしょうかね?

壮大すぎて、
もう何を言ってるのかわからなくなってきましたが。

 

では最後に、
シアノバクテリアの種類について。

32億年前からいるシアノバクテリア。
今は、どんなのがいるんでしょうか?

 

種類はどんなのがいる?

シアノバクテリアには、こんなのがいます。

  • アオコ
  • アナベナ
  • シネコシスティス
  • スピルリナ

ちなみに、
スピルリナは、家畜のエサとして。
また、
アナベナは、イネを作るのに大事な細菌です。

 

なにしろシアノバクテリアのファミリーは、

  • 光合成と
  • 窒素固定

両方ができますから。

私たちの身近では特に、
農業と関わりのあるのが多いですね。

 

そんな中、
一風変わってアオコ。
アオコって藻類だと思ってませんでしたか?

昔の私ならひっかかるな~これ

 

そして、アオコといえば富栄養化。
環境問題の1つですよね。

これについても、別に記事を書いてるんですよ!
若干大作。。
良かったら見てみてくださいね。

 

では、最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、シアノバクテリアは葉緑体の祖先かについて。

  • 細菌の中で唯一、植物と同じ光合成ができる
  • 最初はシアノバクテリアが真核細胞の中に共生してた
  • 長い共生の間に、細胞の一部になった
  • 細胞共生説といい根拠もある

次に、光合成の特徴。

  • シアノバクテリアは、光合成で酸素を作れる
  • 他の光合成細菌は、酸素を作らない
  • 光合成と窒素固定ができる
  • 炭素源も窒素源も自分で作れる
  • 大気と水があればどこでも生きられる

そして、そのほかの特徴。

  • 単細胞で原核生物の細菌
  • 大気中に酸素を作り出した
  • 好気性生物の誕生と嫌気性生物の絶滅のきっかけになった

最後に、代表種。
アオコもシアノバクテリアでした。

 

シアノバクテリアが今後、どう利用されるのか楽しみですね!

芽胞とは?形成菌の種類と消毒・滅菌の方法をわかりやすく!

芽胞とは、細菌が作る最強の胞子です。
でも、
細菌みんなが芽胞を作れるわけではありません。

  • では、何がどう最強なんでしょう?
  • 芽胞を作れる細菌の種類は?
  • 最強だけど、殺せるんでしょうか?

今回は、そんな内容のお話です。

芽胞の情報って、
無いわけではないけど、どれもちょっと難しい。

そんな芽胞について、
簡単な言葉で、わかりやすくご紹介していきますね!

 

 

芽胞とは?

芽胞とは、
細菌の最強バージョンの胞子です。

細菌の芽胞は、ニワトリでいう卵のようなもの。
要は、まだ生まれていない子供が入った殻です。

 

でも普通は細菌て、
分裂で増えるんですよ。

だから、芽胞を作る能力は、
細菌のみんなが持っている能力ではない

とはいっても、
芽胞を作れる細菌の種類は多いんですが。

 

では、どんな細菌が作れるんでしょう?

 

代表例は後述しますが、
芽胞を作る細菌は、すべてがグラム陽性菌

グラム陽性菌は、
グラム染色で染まる菌のことなんですが。

 

これ、なんでみんなグラム陽性菌なんでしょう?
残念ながら、
そこについては、まだわかってないみたいです。

でも、グラム陽性菌の特徴を知ると?
なんとなく「この残念な短所の補強かな?」と思い当たる節はある。。

グラム陽性菌の特徴なんかはこちら。

 

分からないことはしょうがないので、
分かっていることを見ていきますよ。

 

芽胞は、細菌が作るものですよね、
では細菌は、どんな時に芽胞を作るんでしょう?

 

形成ってどんな時?

いつもは分裂で増えている細菌ですが、
ある時には、芽胞を作ります。

 

それは、増殖するには周りの環境が厳しすぎる時。

具体的には、

  • ものすごい熱
  • 栄養がない(エサがない)

なんかです。

 

これ、動物にも似た習性のがいますよね。
エサがなくなると冬眠する、クマとか。

 

細菌も、本当に冬眠みたいな感じで。
芽胞で休眠状態に入ります

ということは、
芽胞になると、厳しい環境に耐えられるってこと。

 

実際、

  • 乾燥
  • 薬品 など

に対して、かなり抵抗性が強いことが分かっています。

こりゃ、すごいシェルターです。
一体どんな代物(しろもの)なんでしょう?

 

ということで次は、
芽胞はどんな作りになっているのかを見ていきます。

 

構造はどうなっている?

芽胞の作られ方は、
細菌自体が芽胞に包まれるんじゃないんです。

細菌の体の中に、芽胞を作ります。

 

この芽胞の構造は?

 

まず芽胞の中には、
染色体のコピーが入っています。

その中の水分は、
通常の30%くらいまで減らされていて。

芽胞全体を、
布団を圧縮するかのように、かなり圧縮しちゃいます。

 

ダメだ、全然違うのに梅干ししか思い浮かばない。。

 

外側は、芽胞殻(がほうかく)と皮層が覆います。
そして、この層はとっても厚い。

殻と皮って。。
本当に、ニワトリの卵みたいじゃないですか。

 

とまあ、それは置いておいて。
この2つの厚い層が、液体の侵入をブロックします。

 

熱なんかに強い理由は、この層のおかげです。

 

ちなみに、

  • 体の中のどこに芽胞が作られるか?
  • 芽胞の大きさ

などは、種類で違うそうで。

研究などでは実際に、
それぞれの特徴を使って細菌を分けたりしているとのこと。

 

なるほど、
そういう使い方もできるんですね~。

では次は。
作られた芽胞が発芽する時のことを見ていきます。

どんな時に発芽するんでしょう?

 

発芽の条件

芽胞は、どんなタイミングで発芽するのでしょうか?

それは、増殖できる環境になったときです。

具体的には、さっきの逆で

  • 増えられる温度
  • 栄養がある(エサがある)

なんかです。

 

というのも、
芽胞ってそのまんまだと増殖できません。
あくまで、休眠用なので。

だから、
発芽をして、細菌の形でまた分裂を始めます。

 

この時の発芽の様子は?

環境が整うと、芽胞の中に水が浸入する。
そうすると発芽します。

他にも例えば、
人が芽胞の殻を何らかの形で破る。
その場合でも、発芽するそうです。

 

それにしても、
この芽胞の感覚ってすごくないですか?

増殖できる環境かどうかを見極めるって。

 

自分だったら、なかなか胃が痛くなる決断。
だって、一歩間違えたら死ぬじゃないですか。

 

桜とかもそうだけど、間違えることないのかな?

あれ?まだだった?
みたいな。

細菌の場合は、
間違えたらまた芽胞を作るんだろうか。。?

 

実際には、
頭を使って考えているわけではないですが。

とにかくそんな、
大きな決断ができる細菌。
かれらは、どんな種類がいるんでしょうか?

 

芽胞の形成菌にはどんなのがいる?

芽胞の形成菌には、こんなのが知られています。

  • 大腸菌
  • サルモネラ菌
  • 枯草菌
  • 結核菌
  • セレウス菌
  • 黄色ブドウ球菌
  • ボツリヌス菌

 

なんか、病原菌が多いのが気になる。。

芽胞って薬品にも耐性があるじゃないですか。
かなり厄介そうですよね。

 

ちなみに、
芽胞形成菌の中で病原菌を含む属は、

  • クロストリジウム属
  • バシラス属

の2属だそうです。

 

でも、芽胞って身近にもいるんですよ!
今回は、一般の人でも馴染みのある芽胞をご紹介。

 

1つ目は、枯草菌。

よく知られているのが、この仲間の納豆菌。

納豆、みなさんは好きですか?
私は、月1くらいで無性に食べたくなるんですが。

 

実は、この納豆づくりに芽胞が関わってるんです。

 

納豆って、稲わらでつくるじゃないですか。

日本の伝統的な納豆のつくり方をご存じですか?

  • 稲わらを水につける
  • それを煮沸する
  • それを束ねる
  • 中に煮豆を入れる
  • 藁苞(わらづと)で包んで置いておく

みたいなかんじなんですけど。

 

実は、あの稲わらの表面には、
納豆菌の芽胞がたくさんいるんです。

で、納豆菌の芽胞は熱に強い!
耐熱性の高い芽胞なんです。

 

だから、昔の人ってすごいですよね。
それを知ってたのかどうか。

煮沸すると、普通の細菌は全部死にます。

 

でも、1種類だけ残るのがいるんです。
それが、芽胞を作って休眠している納豆菌

彼らは、煮沸に耐えて生き延びます。
そして、藁苞に煮豆が入ってきて放置されると?
温度もいいし、エサもある。
最高の条件がそろって発芽します。

いや、本当に先人の知恵ってすごいです。

 

2つ目は、ボツリヌス菌。

ボツリヌス菌は、
特に育児経験があると聞いたことがある細菌。

 

なぜかというと?

ハチミツってあるじゃないですか。
あの食材は、食べさせていい歳が決まってるんです。
早すぎるとなかなかリスキー。

なぜかというと、
このボツリヌス菌が原因でして。

 

ボツリヌス菌は、細菌の時は土にいます。
土って、どこにでもあるんで、いたるところにいる。

芽胞も例外じゃなく、いたるところで休眠してます。

 

そうなると、
ハチが蜜を集めてるときに、芽胞も入っちゃうんです。
で、結果ハチミツに芽胞が混入する。

このボツリヌス菌の芽胞の特徴は?

糖度が高い環境でも耐えられることです。

 

例えば砂糖って、湿気るけど腐らない。
これ、詳しくは語りませんが、
糖度が高すぎて、細菌が繁殖できないから。

 

ハチミツも、糖度が高いので細菌は死にます。
でも、ボツリヌス菌の芽胞だけは生き延びる。

そして、
例えばハチミツと一緒に芽胞が体内に入ると?
そこは発芽してボツリヌス菌に戻るチャンス!

 

食べてよい月齢になっていれば、
免疫機能が働くので食べて大丈夫なのですが。

赤ちゃんは、まだ免疫機能が未熟。
だから、ちゃんと機能が備わってからたべましょうね。
ってことです。

 

いかがですか?
かなり身近に芽胞はいましたね。

もちろん、
納豆菌みたいにヒトに良い芽胞もあります。
でも、
病原菌みたいに、ヒトの敵の芽胞もある。

 

では、
かなりハイスペックな芽胞は、
どうしたら殺せるんでしょうか?

 

芽胞の消毒はどうすればいい?

芽胞は、どうしたら死滅するんでしょうか?

結論から言うと、
2気圧&121℃の高圧蒸気滅菌機で、20分間加熱。
これで、完全に死ぬそうです。

 

いや、普通そんな機械持ってないです。
消毒じゃだめですか?
と思ったので調べました。

 

普通の消毒だと、
普通の細菌は死ぬけど、芽胞は死なない場合もあるんだそう。

 

というのも、
そもそも細菌が死ぬ場合というのは?

  • からだ組織のタンパク質や核酸などが変質する
  • 変質によって機能しなくなる
  • その機能停止が命にかかわる

そんな時に、細菌は死滅します。

 

だから、
死滅の方法は、必ずしも熱だけじゃない。
でも、芽胞を間違いなく死滅させるためには、あの機械で加熱する方法。
ということみたいです。

 

ちなみに、
ここまでくると、消毒のさらに上のレベル。
滅菌というのに当たってきます。

滅菌は、一番抵抗力が強い生物を倒すために行うもの。

だから、滅菌後はそこに生物は存在しません。

 

これ、普通の生活でやったらやばい気がします。
体には、常在菌ていって、私たちの健康を保ってくれる菌もいる。
みんな死んでしまったら、逆に病気になるレベルじゃないですか?

 

だから、
普通の日常生活を送るんなら、消毒。

神経質にならずに、
自分にできることをしっかりやって予防する。
これにつきます。

 

では、最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、芽胞とは?

  • 細菌は普通は分裂で増える
  • 芽胞を作れる細菌は一部
  • 全てがグラム陽性菌
  • 増殖するには周りの環境が厳しすぎる時に芽胞を作る
  • 厳しい環境にかなり抵抗力が強い
  • 細菌の体の中に、芽胞を作る
  • 増殖できる環境になったときに発芽する

次に、芽胞形成菌の種類。

大腸菌、サルモネラ菌、枯草菌、結核菌、ボツリヌス菌など

最後に、芽胞の消毒について。

  • 2気圧&121℃の高圧蒸気滅菌機で、20分間加熱すると死滅する
  • 普通の消毒では、芽胞は死なない場合もある
  • 芽胞を殺すことは滅菌に近い

 

芽胞は、とても強いですね。
でも、あくまで休眠用で増殖しないってところも、意外とポイントな気がしました。

 

今回の参考文献はこちら

グラム染色の原理や方法・手順とは?大腸菌はどっち?

グラム染色の方法はどうやるのでしょう?
その結果どんなことがわかる?

これって、
なぜ赤と青に染まるのか、あまり腑に落ちない人も多い。

それもそのはず、
赤に染まるのって、ただ単に観察しやすいから染めてるだけ。

グラム染色は、
いろんな色の液を使います。

そして、
それに染まるかどうかは細胞壁がポイント。

グラム染色で染まる理由と、
その結果別れた、グラム陽性菌と陰性菌の特徴。
これは、別物として考えちゃった方が早いかも??

今回は、そんなグラム染色に的を絞ってお話します。

 

グラム染色の原理は?

グラム染色の原理は何でしょうか?

原理というと、ちょっと小難しいですが。
ごくごく簡単に。

まず、
全ての細菌は、グラム染色で2種類に分けられます。

この2種類は、

  • グラム陽性菌
  • グラム陰性菌

ですね。

 

染色なので、色に染まるわけですが、

菌名
グラム陽性菌 青、緑、紫
グラム陰性菌 赤、朱、桃

と、要は青系か赤系に染まる。

 

結果はわかったけど、なぜこうなるのか?

 

それは、

  • 表層に外膜があると、細胞の表面は親水性
  • 表層に外膜がないと、細胞の表面は疎水性

を示すというのが原理です。

 

実際には、

  • 表層に外膜があるのが、グラム陰性菌
  • 表層に外膜がないのが、グラム陽性菌

 

なのでグラム染色に対しては、

  • グラム陰性菌が親水性を示し
  • グラム陽性菌が疎水性を示す

ことになります。

 

なので、
細菌の外膜の有無を簡単に調べるには良い方法だということになります。

 

では、このグラム染色は、
何をどうやって、この結果になるんでしょうか?

ということで、
次は、方法・手順について。

 

グラム染色の方法・手順

グラム染色はどうやってやるのか。
その手順がこちらです。

 

  1. スライドガラスを用意
  2. そこに、蒸留水を1滴たらす
  3. 白銀線を使って、菌を少量薄く広げますよ
  4. アルコールランプかバーナーを用意
  5. 火をつけ弱火にします
  6. プレパラートの裏面を加熱
    (だいたい、1回1~2秒当て、それを2~3回繰り返す)
  7. 6を使って、スライドガラスの表面に菌を固定
  8. クリスタルバイオレット液(Hucker液)で1分間染色
    (菌全体がしっかり染まるように)
  9. 8の後すぐに水洗いして、水を切る
    (スライドガラスの裏面に水道水を少量そっと流す)眠くなりますね。。。
    あと少しですよ!
  10. さらに、ルゴール液で1分間染色
  11. 水洗いして、水を切る
  12. 95%エタノール水溶液につける
    (95%はマスト!濃度が変わったらすぐ取り換える)
  13. スライドガラスをゆっくり静かに動かし、洗浄
  14. クリスタルバイオレットが抽出されたりされなかったりする
  15. サフラニンを用いて対比染色
    (観察しやすくなるのです)
  16. 乾燥してから、顕微鏡で観察

 

いや~、長かったですね。
これ、実際にやったら慣れてる人でも30分位だそうです。

 

では、この実験で何がわかるのか?

とその前に、
何種類も液に浸しましたよね。
あれは何故なのでしょう?

 

実験で、

  • クリスタルバイオレット液(Hucker液)
  • ルゴール液
  • 95%エタノール水溶液
  • サフラニン

を使ったじゃないですか。

 

何で?って思いませんか?
恐らく、
この液たちの用途を知ると、色に納得感が増します。

まず、クリスタルバイオレット液(ハッカー液)。

これは、紫色をしてます。
で、この液をつけると?
陽性菌も陰性菌も、ぜ~んぶ紫色に染まる。

 

次に、ルゴール液。

これは、黄色。
で、この液をつけると?
これは、染色液ではないので染まらない。

何の液かというと?
陽性菌だけが、アルコールに不溶性の結合物を作るんだそう。
陰性菌には、作用しないらしいです。

これには、
細胞壁の厚さが関係しているとか。

 

さらに、95%エタノール水溶液。

これは、無色透明。
これも、染色液ではないです。

で、この液をつけると?

  • 陽性菌は、アルコールが浸透せず、ハッカー液に染まったまま。
  • 陰性菌は、アルコールが浸透して、脱色する。

 

最後に、サフラニン。

これは、赤色。
で、この液をつけると?

  • 陽性菌は、ハッカー液に染色されたまま。
  • 陰性菌は、脱色しているので、赤色に染色される。

 

これで、液の用途もわかって、よりスッキリです。

 

と、色の経過を書いたら、結果を言ってしまった。。

 

では、結果もさることながら、
代表的な細菌を染色したら、それぞれどうなるんでしょう?

次は、そんな分類なんかを紹介します。

 

グラム染色の結果と分類

実験の結果、もう行ってしまってますが。

こうなりますね。

グラム陽性菌 青紫色
グラム陰性菌 赤色

 

では、陽性菌と陰性菌はどのように分かれているのか?
代表例で分類してみます。

 

菌名
グラム陽性菌
  • 真菌
  • 乳酸菌
  • 枯草菌
  • ブドウ球菌
  • 放線菌
  • ビフィズス菌
グラム陰性菌
  • ヒトなど高等動物
  • 大腸菌
  • 緑膿菌
  • 腸炎ビブリオ菌
  • インフルエンザ菌

 

ちなみに、
ヒトや真菌も、この反応で分けられます。

ま、確かに、
ヒトには細胞壁がないので、そもそも染まるものがないですしね。

では、この2種類にはどんな違いがあるのでしょうか?

グラム染色の結果を生んだのは、
外膜の親水性・疎水性でしたね。

 

でも、それ以外にも特徴的な違いがあります。

それは、細胞壁の構造

 

この違いによって、それぞれの特徴が現れます。
それは、

菌名 乾燥や摩擦 構成物質や抗菌剤
グラム陽性菌 強い 弱い
グラム陰性菌 弱い 強い

 

この辺については、別の記事で説明しています。
そちらも見てみてくださいね。

こちら。

それでは、最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まずは、原理について。

  • グラム陽性菌は、青系
  • グラム陰性菌は、赤系 に染まる。

その原理は、

  • グラム陰性菌が、親水性を示し
  • グラム陽性菌が、疎水性を示す  から

次に、グラム染色の方法・手順。

  • グラム陽性菌は、ハッカー液に染まり続ける
  • グラム陰性菌は、脱色する

最後に、それぞれの代表例。

そして、それぞれの細胞壁の構造の違いから、

  • グラム陽性菌は、染み込む系の薬剤に弱い
  • グラム陰性菌は、染み込む系の薬剤に強い

でしたね。

 

いかがでしたか?

やっぱり、
医学に関連することは、解明されるのが早いですね!

 

今回の参考文献はこちら

グラム陽性菌とグラム陰性菌の違い!種類や細胞壁の構造!

グラム陰性菌とグラム陽性菌。
違いは何でしょうか?

最たるものは、細胞壁ですよね。

そしてこの違いで、
農薬なんかの抗生剤の効き方が違ってくるという。
知ってましたか?

これは、どうしてなんでしょう?

この辺の疑問を解決するには、
グラム陰性菌の細胞壁の構造から入るのがおすすめです。

だって、
違いを生んでるのはグラム陰性菌のアレだから。

グラム陽性菌と陰性菌の細胞壁。
その構造は?特徴は?
どんな細菌が属しているの?

グラム染色で染まるかどうかで分けられた2つ。
でも結果的にこの分け方は、
他のどんな分け方よりも価値がある気がします。

私たちの生活に意外と重要。
そう思えてくるグラム陽性菌と陰性菌のお話です。

 

グラム陰性菌の細胞壁

細胞壁は、グラム陰性菌の特徴の最たるものです。

この構造が、いろいろな反応のもとになっている。

ということで、

  • どんな構造をしているのか?
  • 何が特徴的なのか?

について、分けてお話していきます。

細胞壁の構造

グラム陰性菌の細胞ないと外の間の断面図。
こんな感じです。

めちゃめちゃ簡単に書きましたが。

  • 一番外側が、脂質の膜の外膜。
  • 次に、多糖類で薄いペプチドグリカン層。
  • ペリプラズムと呼ばれる空間を挟んで、
  • 最後に、脂質の細胞膜(内膜)がある。

 

グラム陰性菌の場合、
外膜とペプチドグリカン層が、細胞壁にあたります

 

細胞膜は、一番内側の膜だけを指す。

この細胞膜のつくりは、全生物でほとんど同じ。
厚さは8㎚くらいだし、その役割も一緒。

 

では、他の生物と違うところは?
グラム陰性菌の特徴をお話していきましょう。

 

細胞壁の外膜に特徴あり!

グラム陰性菌には、外膜なるものがあります。

この外膜の成分は、リン脂質。
で、その脂質に、リボ多糖とリボタンパク質が点在している感じ。

この大量のリボ多糖は、外膜の特徴です。

 

その外膜の内側にあるのが、ペプチドグリカン層。

このペプチドグリカン層は、陽性菌も持ってます。
つまり、細菌の細胞壁に共通してあるもの。
(マイコプラズマなど一部、例外はあります。)

 

ペプチドグリカンの成分と構造は、
多糖にペプチドが網目のように織り重なる網目構造。

そして、このペプチドグリカンが、
細菌の細胞壁に強度を持たせています

 

細菌の場合、特に強度は重要で。
細胞壁がないと細菌は死にます。

理由は、浸透圧が高いから。

何というか、
細胞の中から外に向かっての圧が、ハンパないんですよ。

 

だからもし、細胞壁が破れたり穴が開いたら?
細菌は、自分の浸透圧に負けて壊れます。

 

それなら、
ペプチドグリカンは多いに越したことはないですね!

グラム陰性菌は、
どれくらい持っているんでしょうか?

 

グラム陰性菌の場合、
細胞壁全体に占めるペプチドグリカンの割合は数%

え?なんか、心もとない感じがします。

でも、大丈夫。

ペプチドグリカンは少ないけど、
その代わり、彼らには外膜があります。

え、外膜って壁じゃなくて膜でしょう?
と、甘く見てはいけません。

 

なぜなら、
外膜の成分リボタンパク質がペプチドグリカンと結合するんですよ。

そうすることで、
かなり安定した構造を保てるという。

 

さてグラム陰性菌の特徴は、

  • リボ多糖たっぷりの外膜
  • とっても薄いペプチドグリカン層
  • 外膜の成分が結合して補強

でしたね。

 

では次は、
グラム陽性菌の細胞壁について。
それぞれを見ると、おのずと違いが見えてきます。

 

グラム陽性菌の細胞壁

グラム陽性菌の細胞壁にも、かなり特徴があります。

ということで、また

  • どんな構造をしているのか?
  • 何が特徴的なのか?

について、分けてお話していきます。

 

細胞壁の構造

グラム陽性菌の細胞内と外の間の断面図。

こんな感じです。

(また簡単なイラストでごめんなさい。)

グラム陽性菌の場合、
一番外側には、分厚い細胞壁があります。

これは全て、ペプチドグリカン層です。

成分は、

  • ペプチドグリカン
  • タイコ酸
  • 多糖

 

そして間に、
ペリプラズムと呼ばれる空間が挟まっている。

 

で最後に、細胞膜がきます。

 

構造が分かったので、次は、
グラム陽性菌の特徴をお話していきましょう。

 

細胞壁の厚さに特徴あり!

グラム陽性菌には、
かなり分厚い細胞壁があります。

 

しかも、
細胞壁はペプチドグリカン層100%。
つまり、
分厚いペプチドグリカン層があるってこと。
(くどいですが、ポイントなもので)

 

ペプチドグリカン層は、

  • 細菌の生存のため
  • 細胞の強度のため

に必須なんでしたね。

 

ではグラム陽性菌は、
どれくらい持っているんでしょうか?

 

グラム陽性菌の場合、
細胞壁全体に占めるペプチドグリカンの割合は40~70%

うん、ま~ま~有る。
そりゃね、細胞壁の厚さがウリですもん。

 

でも、グラム陽性菌はそれだけじゃない。
割合もさることながら、密度もすごいんです。

 

ペプチドグリカンの成分と構造は、
多糖にペプチドが網目のように織り重なる、網目構造。

密度を決めるのは、この網目。

 

今回の場合だと、
多糖を柱としたら、ペプチドが枝。

それで、
柱である多糖から、
枝のペプチドが、どれくらいの頻度で出ているか?

これで密度を出します。

ちなみにこの方法は、
架橋度って言って化学で使われるものです。

 

では、それで計算したグラム陽性菌の密度は?

なんと、ほぼ100%

グラム陰性菌は、これが2割くらいらしいですから。
陽性菌は、だいぶ高めの密度。

 

これはもう、
グラム陽性菌の細胞壁は、かなりの強度を持っている!

 

ということで、グラム陽性菌の特徴は、

  • とても分厚い細胞壁
  • ペプチドグリカン層の割合が高い
  • 網目構造の密度も高い
  • 細胞壁は、かなりの強度を持っている

ということになりそうです。

 

そしてこの特徴は、
グラム染色に染まる原因にも繋がります。

一方、グラム陰性菌は、
グラム染色で染まらないですよね?

この違いは、どうして生まれるんでしょうか?

 

そうなんです。
特徴って、何かと比較して初めて意味がある。

ということで、
次はグラム陽性菌とグラム陰性菌の違いについてお話します。

 

グラム陽性菌とグラム陰性菌の違い

まずそもそも、
グラム陰性菌とグラム陽性菌は、グラム染色で分類されます。

赤く染まるのがグラム陰性菌。
青く染まるのがグラム陽性菌。

 

この染色性の違いって、外膜があるかないかです。

 

そう、
グラム陽性菌には外膜がありません。
一方、グラム陰性菌にはある。

またそれに伴って、
ペプチドグリカン層にも違いがみられます。

 

ではまず、
グラム陽性菌の細胞壁の構造を見てみましょう。

これでしたね。

次に、グラム陰性菌の細胞壁の構造。

こんな感じです。

見ただけで、わかる違いが2つもありますよね。

それは、

  • 外膜があるかないか
  • 細胞壁(ペプチドグリカン層)の厚み

これが、両者の違いということになります。

 

もう少し詳しくお話すると、

それぞれの架橋度は、

グラム陽性菌 ほぼ100%
グラム陰性菌 約2割

 

そして、
細胞壁全体に対するペプチドグリカンの割合は、

グラム陽性菌 40-70%
グラム陰性菌 数%

 

グラム陽性菌のペプチドグリカン層は、かなり分厚い。

それに比べて、グラム陰性菌の少ない事。

陰性菌のペプチドグリカン層は、確かに少ない。
でも、外膜が作用して、それなりに強度はあるんでしたね。

 

まったく、うまくできてる。

 

と、ここまで来たら、少し思うこと。
違いがあるのはわかったけど、だから何?

 

そうなんです、
違いによって影響されるものがある。
だから、違いに価値ができるんです。

ということで、
次は、この違いが私たちの日常にどう影響しているか。

具体的にみていきましょう。

 

農薬などの抗生剤に対する反応

細菌は、抗生剤に弱いんです。

でもそのなかでも、

  • グラム陽性菌にはガツンと効く
  • グラム陰性菌には効きにくい

 

これはなぜなのでしょう?

 

ちなみに、
抗生剤とは、微生物が副産物として作った化学物質のこと。
農薬の他にも、抗生物質や動物の薬なんかにも使われてます。

医学はド素人です。
 あくまで、微生物学・農学の内容でお話します。

 

まずは、
細菌が抗生剤に弱いというところからご説明します。

 

細胞壁を持つ生物は、
細菌のほかに、真菌(カビや酵母など)と植物がいます。

この3種類のうち、
細菌だけが原核生物。
真菌と植物は、真核生物ですね。

 

また、この細胞壁の成分は、
それぞれの生物で違いがありまして。

細菌 ペプチドグリカン
真菌 キチンやマンナンなど
植物 セルロース(樹木にはリグニンも)

 

そこからさらに細菌は、
グラム陽性菌とグラム陽性菌で違いがありましたが。

ペプチドグリカンは、どちらも共通して持っている成分でしたね。

 

そして、
細菌の場合、細胞壁がないと死にます。
理由は、浸透圧が高いからでした。

 

細菌のこれらの特徴、

  • ペプチドグリカンからできていること
  • 細胞壁がないと死んじゃうこと
  • 原核生物であること

が、抗生剤に弱い原因となっています。

 

例えば、抗生剤には、
ペプチドグリカンの合成を邪魔する作用のものがあります。

 

ペプチドグリカンが作れなくなった細菌は?
細胞壁が作れないですよね。

細胞壁がなくなることは?
細菌にとって致命的。

だって、圧が凄いから。
自爆しちゃうんでしたもんね。

 

でもちなみに、
このペプチドグリカンという成分を、ヒトは持っていません。
ヒトというか、真核生物みんな持ってない。

だから、この成分を作るのが邪魔されても全くノープロブレム。
困るのはヒトの体に入ってしまった細菌だけなんです。

だからヒトは、
抗生剤の副作用が少ないということらしいですよ。

 

副作用が少ないというのは、
ペプチドグリカ生成を邪魔するのは確かだけど、
他には全く作用しないということでは、決してないからです

だから、副作用が無いわけではありません。

 

さて、
細菌が抗生剤に弱い理由は伝わりましたでしょうか?

 

次は、

  • グラム陽性菌には、抗生剤がガツンと効く点。
  • グラム陰性菌には、抗生剤が効きにくい点。

 

これ、なんとなく想像つきますか?
ついてたら、そう、それです。

前にお話した、
細胞壁の中のペプチドグリカンの含有率

グラム陰性菌 数%
グラム陽性菌 40-70%

 

抗生剤は、ペプチドグリカンに作用するんでしたね。

 

だから、
ペプチドグリカンの含有率が高い陽性菌は?
明らかに細胞壁が壊れる。

でも、
ペプチドグリカンの含有率が低い陰性菌は?
他の成分で、なんとかしのげちゃったりします。

 

なるほどそういう意味でも、
グラム染色で2種類に分かれる意味はありますね。

 

ちなみに、
このロジックは抗生剤だけではないですよ。

リゾチームに対する反応も違います。

 

このリゾチームも、ペプチドグリカンを壊すんですよ。
だから、
ペプチドグリカンの含有率が高いグラム陽性菌は倒されます。

しか~し、グラム陰性菌は?
ペプチドグリカンが壊れても、外膜があるのでなんとかやっていける。

 

ね、意外と多いです。
この細胞壁の構造の違いがもたらす事実は。
そして、とっても私たちに影響しまくってましたね。

 

で。
ここまでくると、気になることが。

 

果たして、どんなのがいるのでしょうか?

 

種類はどんなのがいるのか?

では、最後はそれぞれの代表例を挙げていきましょう!

グラム陽性菌の代表例

こんな感じです。

グラム陽性菌
  • 枯草菌(納豆菌)
  • ジフテリア
  • リステリア菌
  • ブドウ球菌
  • 乳酸菌
  • 放線菌
  • アクチノミセス
  • ストレプトミセス
  • 結核
  • ボツリヌス菌
  • 破傷風菌
  • 炭疽菌
  • ライ菌
  • バチルス
  • 黄色ブドウ球菌
  • 連鎖球菌
  • 肺炎球菌
  • 腸球菌
  • クロストリジウム
  • エンテロコッカス  などなど

 

こう見ると、
乳酸菌もグラム陽性菌なんですね。

 

ちなみに、
グラム陽性菌の中に桿菌のグループがあります。
桿菌て、細菌の形が一緒のグループ。

 

そのグラム陽性桿菌の中に、
バシラス属というグループがありまして。

このグループの細菌には、芽胞を作るものがいるんです。

 

芽胞って、熱とかいろんなものに耐性がある。
超やっかいな胞子みたいなもの。

これになられたら、なかなか退治できない。

 

抗生剤に弱いグラム陽性菌ならではの進化ですよね。
って感心してる場合じゃないけど。

では、次はグラム陰性菌。

 

グラム陰性菌の代表例

グラム陰性菌
  • 大腸菌
  • 緑膿菌
  • 赤痢菌
  • 百日咳菌
  • コレラ菌
  • チフス菌
  • パラチフス菌
  • 腸炎ピブリオ菌
  • ヘリコバクター
  • サルモネラ菌
  • プロテウス
  • ジオネラ菌
  • クレブシェラ
  • インフルエンザ菌 などなど

 

こう見ると、
大腸菌もグラム陰性菌なんですね。

病原菌がずらっと。
緑膿菌が蔓延(まんえん)すると大変てききますけど。
なるほど、グラム陰性菌の仲間だからか。

 

ちなみに余談ですが、
グラム陰性菌には、インフルエンザ菌という菌がいます。

これ、毎年大流行するインフルエンザとは違います。
あれは、ウイルスですから。

じゃ、なんでこんな名前なのか?
とっても、かわいそうな過去があるんです。

  1. 1890年にインフルエンザが大流行しました。
  2. 得体が知れない病気で、とにかく原因菌を探してたんです。
  3. 感染した患者の多くから、この菌が分離されたではないか。
  4. そのため、インフルエンザ菌て学名がついたんです。
  5. その後、インフルエンザウイルスが原因だと分かった。

というヒストリーがあります。

 

微生物界にも冤罪(えんざい)があったとは。
でも、学名になっちゃったからか、名前そのまま。

 

とはいっても、
学名なんて、人間が勝手につけて呼んでるだけですし。

間違いだったとはいえ、ヒトに発見されたわけで。

細菌は、今でも何万という未発見の種がいると考えられてます。
そう思うと、世界に広く知られたことはプラスな気もします。

 

ということで、長々話してしまいました。
最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、陰性菌の細胞壁の特徴は、

  • 外膜とペプチドグリカン層が、細胞壁にあたる
  • リボ多糖たっぷりの外膜
  • とっても薄いペプチドグリカン層

一方、陽性菌の特徴は、

  • とても分厚い細胞壁
  • ペプチドグリカン層の割合が高い
  • 網目構造の密度も高い
  • 細胞壁は、かなりの強度を持っている

そして、両者の違いは、

  • 外膜があるかないか
  • 細胞壁(ペプチドグリカン層)の厚み

さらに、これが抗生剤の反応に影響。

  • ペプチドグリカンからできていること
  • 細胞壁がないと死んじゃうこと
  • 原核生物であること

から、細菌(特に陽性菌)は抗生剤に弱い
でも陰性菌は、ペプチドグリカンが少ないので効きにくい

最後に、それぞれの例を挙げました。

病気になるなら陽性菌がいい。。
もうじき七夕。
短冊の1枚は、家族みんなの健康ですな。

 

今回の参考文献はこちら

偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌の違い!それぞれの特徴や種類は?

今回は、偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌について。

これは、簡単なイメージ

  • オールマイティになるか(ゼネラリスト)
  • 専門を極めるか(スペシャリスト)

みたいな感じです。

偏性嫌気性菌は、簡単に言うと、
酸素がない状態で生きることをとことん極めた微生物。

私たちと正反対です。

そして、通性嫌気性菌は、
酸素があってもなくても生きていける微生物。

両方いけるってこと。

そんな生き物が、地球上にはたくさんいます。
どこに、どんなのがいるんでしょうか?
実は、私たちの身近にもいるんですよ。

他にも、
絶対嫌気性菌と通性嫌気性菌とは何が違うのか。

とっても簡単にわかりやすくお伝えします。

 

偏性嫌気性菌とは?

まず偏性嫌気性菌(へんせいけんきせいきん)は、
酸素がないところでしか生きられない微生物です。

 

では、
酸素がどれくらい少なければいいんでしょう?

これが、少しでもあると死んじゃいます。

厳密には、
0.2%以下の酸素濃度で線引きされてるみたいです。

 

酸素があると死ぬ?
信じがたいですが、その理由をご存じですか?

それは、酸素が実はとっても有毒だからです。
なので、少しでも体内に入ってくるとアウトという。。

 

もう少し詳しくいきますね。

 

まず私たち人間は?
酸素を吸っても大丈夫。
むしろ、酸素がないと死んじゃう。

 

では、人間はなぜ酸素を吸いますか?
それは、エネルギーを作るため。
酸素を体に取り入れ、エネルギーに換えています。

 

ただ、エネルギーを作る過程で、過酸化水素というのが作られる。
この過酸化水素は、とっても毒性が強い。

なので、私たちは、この過酸化水素を除くための酵素を持っています。

 

そう、私たちは、呼吸をするために、
過酸化水素用の酵素を手に入れたのです。

 

進化って本当にすごいですよね。。

 

昔昔は、微生物はみんな嫌気性菌でした。
発酵や嫌気呼吸をしてエネルギーを作ってたんです。

でも、それはむしろ当たり前というか。
なぜなら32億年前までは、地球に酸素がなかったので。
むしろ、嫌気性菌の王国。

 

でも、光合成によって酸素を作る生物があらわれたんですよ。
あらま大変。

そこで、嫌気性菌は、究極の二択を迫られます。
(なぜかナレーション口調)

・酸素に適応する
・酸素がないところで生きる

 

このどっちもできなかった生物は絶滅しました。

そして、活性酸素用の酵素をもった生物が進化し。
私たち人間に至っているという。。

 

実際、嫌気性菌と人間の4つの塩基は同じです。
さらに、
酵素や代謝の方法なんかも、ほとんど同じなんだとか。

 

だから、今みつかっている偏性嫌気性菌は、
酸素がないところで生きるという選択をした微生物。

 

その中でも、
酸素がないところにたどり着いた微生物。

微生物は1㎛くらいでかなり小さいので、
1m移動するんでも大変な長旅なんです。

 

う~ん、そうなると、こんな疑問が。

じゃ、偏性嫌気性菌て、
地球のどこにいて、どんな種類がいるんでしょうか?

偏性嫌気性菌の種類

偏性嫌気性菌の代表的な微生物は、

  • 破傷風菌
  • ボツリヌス菌
  • クロストリジウム
  • メタン生成細菌

などでしょうか。

 

こうみると、細菌と古細菌ですよね~。
原核生物ばかりで、真核生物はいませんね。

でも、これはあくまでも今現在は。
まだ見つかってない微生物がうじゃうじゃいます。
どんなのが出てくるか分からないんです。

 

だって、偏性嫌気性菌て酸素がないところにいるんですよ。

代表微生物をみても、
沼の底とか、土壌の奥の方とか、動物の消化官の奥のほう。。
やっぱり深海にもいるんでしょう。

 

何か病原菌だとか、
逆に抗生物質になる代謝産物をつくるとか。

そういう探す理由がないと、誰も探さなそうじゃないですか?

 

趣味でも、なかなか。
てか、趣味レベルじゃ、酸素がないところに行く道具とかないですしね。

おそらく、まだ見ぬ偏性嫌気性菌はたくさんたくさんいることでしょう。。

 

と、ずっと偏性嫌気性菌って言ってきてますけど、
酸素があると死んじゃう微生物を表す名称は、
本によっては、何個か種類がありました。

 

ま、読者に伝わればいいんだと思うので、別にいいとは思います。
が、やっぱり聞かされる側からするとわかりづらい。

そこから、よく聞く疑問について。

 

絶対嫌気性は一緒ですか?

はい、一緒です。

 

ちなみに、

この偏性嫌気性菌と絶対嫌気性菌、
簡単に嫌気性菌とだけ呼ばれることがあります。

というのも、
もともと前の2文字(偏性と絶対)は、
通性嫌気性菌と区別するために付けているそうなので。

 

だから、
酸素があると死んじゃう微生物の呼び名は

  • 嫌気性菌
  • 偏性嫌気性菌
  • 絶対嫌気性菌
  • 絶対的嫌気性菌

などがありました。

分かりやすくしてるはずが、逆に複雑。。

 

というか、
そもそも通性嫌気性菌てのがあるから付けられただって?!

じゃ、通性嫌気性菌て何者ですか?となります。

 

ということで、
次は、通性嫌気性菌とは何かについてお話します。

通性嫌気性菌

通性嫌気性菌とは、どんな菌でしょう?

 

まず、通性嫌気性ってなんだかご存知ですか?

簡単に言うと、
酸素があってもなくても生きられるということです。

通性嫌気性菌は、そんな微生物。

 

この通性嫌気性に対して、

  • 酸素がないところでしか生きられない事を偏性嫌気性
  • 酸素があるところでしか生きられない事を好気性

っていいます。

 

ちょうど、呼吸の方法でも、
好気呼吸と嫌気呼吸っていいますよね。

好気は酸素を使う、
嫌気は酸素を使わない呼吸。

これと同じです。

 

で通性嫌気性は、好気性と嫌気性の中間らへん

 

中間らへんには、
他にも微好気性ってのもあります。

酸素があるかないかじゃなくて、
酸素が少しあるところで生きられる微生物。
乳酸菌なんかがそうです。

 

この、まぁまぁ真ん中へんには、他にもいくつか分類がありました。
でも、大体この辺がメジャーです。

 

そしてさらに、
通性嫌気性の中にも、また種類があります。
その辺は、次の代表例と一緒に紹介するとして。

 

そもそも、
なんで酸素に対する反応で細かく分けるの?
ちょっと、疑問に思いませんか?

これ、こうも取れるんです。
酸素というより呼吸の方法で分けてる

 

どういうことかと言いますと、
私たちが酸素を吸うのは、
エネルギーを作るのに酸素が必要だからです。

そして酸素を使えると、
使えない場合より効率よくエネルギーを作れます。

好気呼吸と嫌気呼吸の違いで、
その差はなんと20倍

 

だから、
生物は出来ることなら酸素を使って呼吸したい。
そうすれば、
20倍のエネルギーを使って、20倍の生き方ができる。

 

だから、酸素を使えるかどうかで分ける。
これは、

  • 進化を考えたり、
  • 微生物の能力を知る

指標になります。

では、この通性嫌気性菌。
エネルギーを作る方法で分けると、どんな種類があるんでしょうか?

というか、
通性嫌気性菌には、どんな微生物がいるんでしょうか?

 

通性嫌気性菌の代表種

通性嫌気性菌で代表的な微生物は、

  • パン酵母
  • 大腸菌
  • 脱窒菌(脱窒する微生物の総称)

などでしょうか?

 

偏性嫌気性菌だと、
細菌と古細菌の仲間ばかりでしたよね。

でも、
通性嫌気性菌の中には酵母が含まれます

この酵母は、真菌。
カビやキノコの仲間ですね。

 

何が言いたいかと言うと、
偏性嫌気性菌と違って、真核生物も仲間入りしてるってこと。

ただ、この酵母の性質も珍しいようで、
細菌と真菌の中間の存在だと言う専門家の方もいました。

 

この酵母は、酸素があれば呼吸をします。

そして、酸素がなければ発酵をします。
みなさんもよく知っている、アルコール発酵ですね。

つまり、
酸素があってもなくても生きれて、
かつ、
呼吸も発酵もできる微生物の代表種です。

 

では、
それ以外の代表種についても少し触れますよ!

 

次は、大腸菌。
消化管の中で、大腸って1番最後ですよね。

なのでさすがに、もう酸素無いんじゃないか。
酸素があっても生きられる能力必要なの?
と思ったので調べてみました。

 

そしたら大腸菌て、
動物の体の外に出てからも、生きられるんだそうです。

といっても、
胞子っていう状態でなら可能ってことらしいですが。
それなら、通性嫌気性菌であるにこしたことはない。

この大腸菌も、
簡単に言えば、酵母と同じで呼吸と発酵を使い分けます。

 

通性嫌気性菌は、本当に突っ込みどころがまんさいで。
脱窒菌については、もうあっぱれですよ。

脱窒菌て亜硝酸菌とか硝酸菌のことです。

 

この微生物は、
硝酸や亜硝酸があれば、生きていけちゃう。
酸素がなくても。
これを、硝酸呼吸っていいます。

 

すごい進化ですよね。

なんていうか、ニッチを攻めたなぁって思います。
そして脱窒菌がいるから、
地球の物質循環がスムーズなわけで。

 

人間の仕事に例えたら、
すんごい専門的な仕事だけど、絶対ないといけない仕事。
これからの時代、そんなポジション欲しいです。

 

そして、
代表種にはあげませんでしたが、
連鎖球菌も通性嫌気性菌です。

 

この連鎖球菌は、
酸素があってもなくても発酵だけをします。

 

つまり、今紹介したのをまとめると、

  • 酸素があると呼吸をし、ないと発酵をする
  • 酸素があると呼吸をし、ないと独自の呼吸をする
  • 酸素があってもなくても、発酵をする

というパターン。

 

もはや、なんでもあり。

そして多分ですけど、
本当はもっと色んな進化がりそうですよね?

 

ここから想像できることは?
恐らく今いる通性嫌気性菌は、
種の生き残り戦争に勝った微生物だってこと。

そして、
まだまだ見つかっていない微生物は沢山います。

なので、
もっと色んなパターンが今後出てくるかも??

 

これはあくまで、
私のただの推論で、なんの根拠もありません。

でも、
ある日突然ペニシリンみたのが見つかって。
世の中の役に立っちゃう。
そんな微生物がたくさん出てきてほしいです。

 

では、偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌がわかったところで。
これもよく聞く疑問。
両者の違いって何なんでしょう?

 

偏性嫌気性菌と通性嫌気性の違い

偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌。
この2つは、大分違います。

 

偏性嫌気性菌とは、
酸素がないところでしか生きられない微生物のこと。

一方、通性嫌気性菌は、
酸素があってもなくても生きられる微生物のことです。

 

だから、もはや全く別物。。

 

なので、
偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌の違いはどこか?

やっぱり1番は、
酸素があっても生きていけるか?でしょう。

 

そして、
その違いを作ってるのが、酸素に対する体のしくみ

 

  • 偏性嫌気性菌は、酸素があると死んじゃいます。
  • 逆に通性嫌気性菌は、あっても生きていける。
    なんなら発酵より効率のいい、呼吸まで出来ちゃう。

この違いってなんでしたっけ?

 

それは、
活性酸素を除くための酵素を持っているかどうか

 

残念ながら偏性嫌気性菌は、
その酵素を持っていないんですよね。。

ただ、
持ってないから劣っているかは、正直分かりません。

もしかしたら、長い目で見たら、
偏性嫌気性菌のほうが生きるのに適した地球になるかもしれない。。
今の地球は、大昔の環境に戻りつつありますからね。。

 

そう、進化は戦略でもあります。

違いという所からみると、
例えば住む場所も違うはずです。

でも、この辺は正直あんまり調べられていないというか。。
基本、人間に影響しないと誰も研究しないですからね。。

 

それぞれの微生物の生きるための戦略なんて、
とっても気になるところです。

もし、論文なんかで見かけたら、紹介できたらなって思います。

 

と、長々書いてしまいました。

最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず偏性嫌気性菌とは、

  • 酸素がないところでしか生きられない微生物
  • 活性酸素用の酵素をもたないので、酸素に触れると死ぬ
  • 嫌気呼吸・発酵でエネルギーを作る

そんな偏性嫌気性菌の代表種は、
破傷風菌、ボツリヌス菌、クロストリジウム、メタン生成細菌など

また、

  • 偏性嫌気性菌と絶対嫌気性菌は同じ
  • 他にも、いくつか呼び名がある

次に通性嫌気性菌とは、

  • 酸素があってもなくても生きられる
  • 好気性と嫌気性の中間らへん
  • 活性酸素用の酵素を持っているので酸素呼吸ができる

そんな通性嫌気性菌の代表種は、
パン酵母、大腸菌、脱窒菌など

偏性嫌気性菌と通性嫌気性菌の違いは、

  • 酸素があっても生きていけるか
  • 活性酸素を除くための酵素を持っているか

それにしても、
うらやましい能力を持った微生物が多い。
わたしカナヅチなので、
通性嫌気性菌とか尊敬しかないですよ。。

 

今回の参考文献はこちら

古細菌とは?細菌との違いや種類、特徴などまるまるっとご紹介

古細菌と細菌は、まるで‘きょうだい‘のようです。

見た目はそっくり。
でも、好きな場所や作りには違いがあって。
似ているけど全く別の生きものなんです。

それから、
古細菌の特徴は、やっぱり住んでいる環境。
なんでそんな過酷な場所に?と誰もが思う場所。
その名も極限環境がお好きなのが多い。

でも彼らは、そこに仕方なく住んでると思ったら大間違い。
そこが好きで、自ら進んで住んでるんです。

今回は、そんな尊敬すべき変態「古細菌」のお話です。

どんな種類や代表例がいるのか。
特徴や細菌との違い。
進化や科学の分野での利用。

そんなことを、つらつらと書いていきます。

ではでは、早速行きましょう!

 

古細菌とは?

今回の主役「古細菌」の存在が、
一般の人にも知れた出来事があります。

それは、1983年。
水深2650m、温度350℃の海底に微生物がいる!というニュース。

真相はわからないのですが。

でもそんな、
とてもじゃないけど生物は生きられないだろう。
という場所に、多く生息しているのが古細菌です。

 

例えば、
最適温度が100℃の古細菌は発見されまくってます。
最高じゃなくて最適ですよ。
どんだけ熱いのがお好きなのか。

つまり今や、
菌は100℃で死滅する時代ではなくなりました。
といっても、
私たちが知らなかっただけで前からいましたけど。

 

幸いなことに今は、
病原菌は100℃で死滅するのしかいません。
でも、病原菌にもこんなのが現れたら。。
えらいことです。

 

それにしても、
100℃を超えてしまうのに生きられるって。
DNAとかタンパク質は、壊れないんですかね?

その辺のことは、
次の章で細菌と比較して詳しくお話します。

 

ここでは、
古細菌てなんなん?ってお話を。

 

特徴

古細菌の特徴は、
なんといっても生息している場所でしょう。

なんで、あえてそこに住もうと思ったの?
というところにいます。

 

現在、古細菌は130種くらいが見つかってまして。

大きく分けて、

  • 超好熱菌
  • 高度好塩菌
  • メタン生成菌

の3種類がいます。

 

種類だけ見ても、なかなかクセが強そうですよね。

 

彼らは、
極限環境といわれる場所に住んでいるものが多いです。

極限環境とは、生物が生きるのに極端に過酷な場所。

 

しかもすごいのが、
その極限環境に耐えてるんじゃないんです。
その環境が好きで、そこに住み着いている。。

なんというか、尊敬すべき変態。

 

具体的に見ますか?
こんなのです、極限環境。

  • 温泉水なんかの酸性が強いところ
  • 深海底のあつ~い熱水噴出口
  • 死海のような塩の濃度が高いところ
  • 無酸素のドロ土の中
  • 1万mを超える上空の大気圏
  • 圧力がハンパない深海底
  • 砂漠
  • 石油鉱床 など

どうです?この変態っぷり。

私の友人に、
他人が履いてた靴下のにおいをかぐのが好きという子がいるんですけど。
もう、
それくらいの変態っぷりでは驚かなくなりますよ。

 

ただ最近は、
ごく普通の場所にも古細菌がいることが分かってきたそうで。

 

古細菌は、まだまだ相当いる予測らしいですよ。
なにしろ文字通り、地球のどこにでも住めますから。

古細菌の総重量(地球上の全部の古細菌の量)は、
他の真核生物と細菌も総重量より多いと考えられてるんですって。

 

ちなみに、
極限環境微生物の研究って、日本が世界をリードしてます。
ぜひとも頑張っていただきたいですね。

といっても、
極限環境まで行って研究しないとだから。
お体はお大事にしていただきたいです。

では、
住んでいるところ以外の特徴を簡単にお話しします。

古細菌は、
とにかくぱっと見、細菌とそっくりです。

  • 細胞内に核がない原核生物
  • DNAは環状(輪っかで端がないです)
  • 細胞はシンプル
  • 今のところ肉眼で見えない微生物だけのグループ
  • 単細胞生物
  • 大きさは1㎛程度
  • べん毛を持っている

 

それ以外には、

古細菌の増え方は、分裂だけです。
胞子も芽胞も作りません。

彼らの形は、
球菌や桿菌、糸状にらせん状などいろいろあります。

そして彼らの祖先が、
地球上に最初に登場した生命体。
だろうと考えられてるんだそうです。

 

そんな極限環境が好きで、生命の起源な古細菌。
彼らは今、人間に大いに研究利用されてます。

 

利用

古細菌は、なにかと尖った生き方をしてます。
なので、研究テーマがつきません。

 

生物がいなかった頃の地球の環境はやばかったはずです。
でも、今そんな環境に似たところで生きている古細菌。
これは、生命の起源を探るヒントになる。

リボソームRNAの解析で分かった新たな生物の古細菌。
これは、生物の進化を考える上で重要です。

極限環境でも生きていける古細菌。
そんな彼らの体の仕組みは、生化学的に興味しかない。

 

さらには例えば。。

熱に強い古細菌が持つ酵素。
これは、何かの酵素に応用出来はしないか。

えらく酸性な環境でも分解者として働き続ける古細菌。
いろんな分野の工業に応用できないだろうか。

 

こんな感じで、
バイオテクノロジーの分野にまで注目されています。

 

とにかく、
生物が生まれ持ってる能力って神がかってますからね。
光合成も、窒素固定も、なんなら呼吸だって。

その能力を拝借して、
環境にもヒトにもいいことに使ってほしいですね。

 

と、ここまでは古細菌だけのお話でした。
では古細菌は、
地球上の生物のなかでどんな位置づけ何でしょうか?

 

ドメイン

そもそも、
古細菌は細菌の変わり種みたいに扱われてました。

過酷な環境で生きられるから、太古の昔からいたんだろう。
そんな感じで付けられたのが「古」細菌。

にしても古い細菌て。。

 

でも今では?
地球上の生物は(生物分類学上)

  • 古細菌
  • 細菌
  • 真核生物(←ヒトはここに属してる)

の3ドメインに、まず分かれることになっています。

大出世。

ここから、属だの門だの種だの細かく分かれて、
真核生物の場合は、ホモ・サピエンス=ヒトにたどり着く。

 

このドメインて、どうして設けられたと思います?

リボソームRNAという分子を調べて分かったことが原因です。
近年はやりの遺伝子の配列を解析するやつですね。

 

このリボソームRNAって、

  • 生物がみんな共通で持ってて、
  • どの生物もそんなに違いがない分子

なんですよ。

だから、
ここに明らかな違いがあるっていうのは大きいわけです。

 

それで、実際リボソームRNAの構造を調べたら。。

  1. ヒトや酵母など、真核生物どうしだと似ている
  2. 大腸菌や乳酸菌など、細菌どうしも似ている
  3. でもメタン菌は、細菌とも真核生物とも違うぞ
  4. しかも、この好熱菌はメタン菌と似てるじゃないか!

ということが分かったんだそう。

つまり、

  • 真核生物とも違う
  • 原核生物の細菌とも違う
  • 第三の原核生物の存在が!

これ、
ウーズっていう人が最初に見つけました。

 

で、もうこれは、
3種類に分かれるってことでしょう。

ということで、
ドメインというのを作り3つに分けたということなんです。

 

しかもですよ、
さらに調べたら、古細菌は細菌よりも真核生物に近い。
何種類かの細菌よりも、後に進化した説が出ています。

 

え、細菌よりもむしろ新しいの?
誰だよ、古い細菌とかつけちゃったのは。

セントバーナードに小梅ちゃんて付けちゃうのに似てる。
将来、自分より大きい犬を小梅ちゃんと呼ぶ。

ま、これはこれで愛嬌と思えば。
ただ、はたからは紛らわしいですけどね。
友達の犬、小梅ちゃんに会いに行ったら、めっちゃでかい。
このギャップを楽しめるかです。

 

それか、
英語にすると全然違うので、こっちで覚えるのも手ですね。

  • 真核生物はユーカリア
  • 細菌はバクテリア
  • 古細菌はアーキア

 

ドメインで分かれるのはわかりました。
でも、細菌と古細菌て同じ原核生物じゃないですか。

見た目も区別がつかないそうだし、
リボソームRNAで分けられてるだけでしょ?

 

いえいえ、
確かに、きっかけはリボソームRNAでした。

でも、それ以外にも細菌と違うところはありますよ~。

 

次は、知りたい人もかなり多い。
細菌との違いについてです!

 

古細菌と細菌の違い

古細菌と細菌て、見た目似てます。
でも、どっかしら違わないとおかしい。

 

だって、
ミスターサタンと悟空くらい違うんですよ。
(いきなりドラゴンボール)
かたや普通人で、かたや超人。

細菌は、古細菌が生きてる場所では死にますからね。
むしろ、そこまでたどり着く前に死にます。

 

だから同じ訳ない。

古細菌が、なんであんなに強いのか?
これは、まだ確証があるわけじゃないみたいです。

 

でも、
細菌との構造の違いは分かってきています。

その違いが、
古細菌の強さの理由かはまだわかりません。
でも、違うのは確かなんだ!
という段階でございます。

 

しかも、
細菌と違うのが分かっただけじゃない。
実は、私たち真核生物と近いってのもわかっちゃいました。

今回は、そこのところを

  • 細胞膜
  • 細胞壁
  • リボソーム

で、ご紹介したいと思います。

細胞膜が違う

 

リン脂質って知っていますか?
この物質は、細胞膜をつくるための材料の一つ。

古細菌と細菌は、
このリン脂質のつくりが違うことが分かっています。

 

結論から言うと、

古細菌のリン脂質は必ず、

  • sn-グリセロール-1-リン酸が
  • 炭化水素エーテル結合したもの

を基本のつくりとしてます。

そして他の生物に、この組み合わせのつくりは無い!

 

真核生物と細菌は、

  • sn-グリセロール-3-リン酸の
  • 脂肪酸エステル結合

が基本なんですが、例外もある。

でも、古細菌のリン脂質の組み合わせのつくりは無い。

 

このエーテル結合というのが、比較的強い結合なんだそう。

だから、
極限環境で生きれるのと関係あるかもという話。

 

でも、
エーテル結合は熱に強いけど、
その結合が完成するまでのものはそうでもない。
エステル結合と同じくらいなんだとか。

そうなると、
極限環境で生きれることに関係している気がするけど、、
決定的ではない?

実際まだ、
なぜこの基本構造を持っているのかの理由はわかってないそうです。

 

細胞壁が違う

病気を治すのに使う抗生物質って知ってますよね。

あれは、
細菌の細胞壁を攻撃するしくみなんです。
(詳しくは、原核細胞の記事に載ってます。)

 

これも結論から言うと、

この抗生物質が

  • 細菌には効くんだけど
  • 古細菌には効かない

っていうことがわかったんです。

 

そりゃ、何かしら違いがあるに違いない。
どこが違うのでしょうか?

 

古細菌と細菌では、
細胞壁を作っている成分が違います。

構成成分
古細菌
  • シュードムレイン
    または
  • 糖タンパク質
細菌
  • ペプチドグリカン

 

この違いが、
酵素で分解されやすいかどうかに関係しているようです。

 

また、古細菌も細菌の仲間もS層というのを持っています。
これも、古細菌のは熱に強い。
でも、細菌よりも浸透圧の変化や外からの圧力に弱い。

 

ここでも、
違いは分かっているけど、
極限環境で生きれる理由はこれからって感じでしょうかね。

 

リボソームは真核生物に似ている

生物を3つのドメインに分けたのは、
リボソームRNAの遺伝子の配列でしたね。

 

今回は、配列ではなくてリボソーム自体に注目です。

リボソームを見たら、
細菌と違っただけじゃなくて、真核生物に似ていたんです。

 

まず、

細菌のリボソームは、
ストレプトマイシンという抗生物質に阻害されます。

一方、真核生物のリボソームは、
ジフテリア毒素に阻害される。

では、古細菌のリボソームは?
ストレプトマイシンは大丈夫で、ジフテリア毒素にやられるんだそうです。

 

さらに、

細菌のリボソームの大きさは、50S+30S。
一方、真核生物のは、60S+40Sで少し大きいです。

では、古細菌のは?
真核生物の大きさとおんなじなんだそうです。

 

以上のようなことが分かってきていまして。

これは、
古細菌は、細菌よりも真核生物に近いんじゃなかろうか。
という考え方が出てきているとか。

 

う~ん、
私たちの祖先は、細菌と古細菌どっちなんでしょうね。

でも、私個人的には、
ルーツよりも、
古細菌の能力を私たちの生活に生かす方が興味あります。

ま、ルーツも気になるところですけどね。

 

では最後は、
古細菌の種類について。

どんな例がいるのか、代表的なものはあるんでしょうか?

まとめてみましたが、
はっきりいって、マニアックですよ~。

 

古細菌の種類(例)

早速、そこそこ有名なお名前を挙げていきます。
ついでに、それぞれのグループにいる古細菌の特徴も。

もう一度断っておきますが、マニアックです。

グループ 特徴
メタン生成菌
  • メタノコッカス・ヤナシアイ
  • 古細菌の存在を教えてくれた菌
  • 水素と二酸化炭素だけしかない条件で生きている
  • 最適温度88℃の超高熱性メタン生成菌もいる
  • 酸素が全く届かない沼の底にもいる
  • 地底の岩盤の中にもいる
超好熱菌
  • スルフォロバス・アシドカルダリウス
  • アシディアヌス・インフェルヌス
  • ピロバクラム・アイランディカム
  • パイロロバス・フマリー
  • 高温に負けない細胞膜を持っている
  • pH1~7の間の非常な酸性環境に住む
  • 最適温度85~100℃くらいの高温に住む
  • 硫黄や硫黄化合物を酸素ガスで酸化するものがいる
  • 水素ガスを硫黄などで酸化するものがいる
  • ピルビン酸を酢酸などに分解するものもいる
  • 凄いのは113℃でも生きてるそう
  • 温泉や、海底の熱噴出孔にいる
高度好塩菌
  • ハロバクテリウム・サリナルム
  • ナトロノモナス・ファラオニス
  • 死海の20%食塩水に住めるのがいる
  • pH8.5~11.0のアルカリ性環境にも住めるのがいる
  • 細胞が塩漬けになっても生きられる能力を持っている

 

と、かなりマニアックな名前が出てきましたが。。

 

ちなみに、
極限環境の生物はみんなが古細菌というわけではありません。
ほとんどはそうなんですが、細菌もいます。

例えば、
北極や南極など寒いところにも微生物が住んでます。
この微生物は細菌の仲間です。

 

意外と大事なところなので付け加えておきますね。

 

やばい、なんでこんな長くなっちゃったかな。
最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、古細菌とは何なのかの紹介。

大きく分けて、

  • 超好熱菌
  • 高度好塩菌
  • メタン生成菌

の3種類がいて、多くは極限環境に住んでいる。

極限環境にすんでるから、生命の起源やバイオテクノロジーの分野で研究されている。

古細菌のリボソームRNAは、
細菌とも真核生物とも違ったのでドメインが作られて分かれた。

 

次に、細菌との違いのお話。

見た目はそっくりだけど、そのつくりはいろいろ違う。
細胞膜、細胞壁。。
そしたら、逆に真核生物と似てるものが出てきちゃった。

でも、極限環境に生きれるはっきりした理由はわかっていない。

 

最後に、古細菌の種類や代表例をあげました。
でも極限環境には、細菌もいるのでお間違いなく。

いや、ここまで振り切れた生き方を見せられると。
無駄に燃えます。

 

今回の参考文献はこちら

原核細胞!真核細胞の違いとは?例や構造は?

原核細胞と真核細胞の違い、何だかわかりますか?
一番は、核があるかないか。
では、他には何でしょう?
何がどう違うのか、具体的にみていきます。

さらに、
原核細胞の構造をご存じですか?
特に、細胞壁。
細胞壁の特徴がわかると、
抗生物質のことが少しわかっちゃうんですよ。

そして、
ミトコンドリアには原核細胞を持つ祖先がいる!?

意外と、話が尽きない原核細胞のお話。

最後に、原核細胞をもつ生物の例もご紹介しますね。

 

原核細胞と真核細胞の違い

原核細胞と真核細胞はどこが違うのでしょうか?

2つを分けているのは、いったい何なんでしょう。

 

今回は、違いを4つほどご紹介します。

  • 核があるかないか
  • 持っている生物が異なる
  • 細胞の中身が複雑か簡単か
  • 細胞の大きさが違う

 

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

核があるかないか

違いと言えば、やっぱりこれ。

原核細胞には、核がないです。
だから、DNAがそのまま細胞の中に浮いてます。

一方、真核細胞には核がある。
だから、DNAは核膜に包まれている。

 

この核とは、DNAを閉まっている丸いもの。
で、このDNAには、大切な遺伝子が載ってます。

 

ここで余談ですが、
この丸いものが細胞の中にある、と発見されたのは1802年。

なんと、植物の画家さんが見つけたそうです。

植物の学者を差し置いて見つけちゃったとか。。
絵を描くのに、めっちゃ観察したんでしょうね。

 

でも、そもそも、
なんで原核細胞は、核にDNAを入れなかったんでしょう?

その理由は、
単純にDNAの長さが短いから
しまう必要がなかったと考えられてます。

 

例えば、
原核細胞を持つ大腸菌のDNAは、400万塩基対。
一方、真核細胞を持つヒトのDNAは?
なんと、30億塩基対もあります。
その差は750倍。

 

こんなに違うとなると、
確かに真核細胞は整理が必要になる気がします。

真核細胞には、
DNA以外に、オルガネラも入りますからね。

断捨離できないから収能力UPしかない!!

 

ちなみに、DNAの形も両者で違うんですよ。

原核細胞のは、ほとんどが輪っか(環状)です。
でも真核細胞のは、真っ直ぐ(直鎖状)。

これも、核に閉まった理由に関係してるんでしょうかね?

 

持っている生物が異なる

原核細胞と真核細胞は、
それぞれの細胞をもつ生物が、はっきり分かれています

というか、
どっちの細胞を持つかが、分類の物差しにもなってるんです。

 

原核細胞を持つ生物は、原核生物といいます。
細菌と古細菌がこのグループです。

一方、
真核細胞を持つ生物は、真核生物。
真核生物は、動物や植物、菌類に原生生物ですよね。

 

原核細胞を持つ生物の具体例を知りたい方。
後の方にざーっと書いてるのでみてみてくださいね。

 

ちなみに、

動物だけど、例外的に原核細胞をもってる
細菌なのに、なぜか真核細胞をもってる

なんてことは、現状起こっていません!

例外なく、はっきり分かれてくれている。
これって結構助かりますよね。

 

細胞の中身が複雑か簡単か

原核細胞の中身はシンプルです。
反対に、真核細胞は複雑。

 

なぜなら、
原核細胞には、核以外のものがほとんどありません
でも真核細胞には、オルガネラがたくさんある。

 

このオルガネラとは、
細胞の中にある、膜で包まれた器官のこと。
これらは、それぞれ特別な働きをします。

例えば、
ミトコンドリアや葉緑体、ゴルジ体、小胞体なんかがそうです。

 

原核細胞には、この膜で包まれた器官がありません。
似ているのはあるんですが、
オルガネラと呼べるものは無いんですね。

この辺は、後で少し詳しく話しますよ~。

 

細胞の大きさが違う

原核細胞と真核細胞では、細胞一個の大きさが違います

 

それぞれ種類の振れ幅がすごいので、
大きさもまちまちですけど、

原核細胞が1~2μmくらい。
真核細胞が数十μmくらいなんだとか。

その差は、10倍以上です。
(1㎛=0.001㎜です)

 

10倍の差って、そんな大きいようには思えませんか?

では、体積にしてみましょう。
体積は直径のだいたい3乗。
だから、1000倍くらいになる。

 

細胞は立体ですから、
原核細胞の小ささを感じていただけたでしょうか?

ちなみに、
原核細胞の大きさは、
真核細胞のオルガネラと同じくらい

 

このことは、細胞共生説の根拠になってます。

その辺も、
ミトコンドリアを例に後でゆっくりお話ししますね。

 

では次は、
原核細胞って何なのか?ということ。

 

これまで、
いろんな病気から人類を救ってきた抗生物質。
例えば、ペニシリンとか。

比較的、副作用が少ないらしいんですけど、
なぜだかご存じですか?

実は、
この原核細胞の基礎知識でわかることがあるんです。

意外と役に立つんですよ。
原核細胞のお勉強って。

 

原核細胞とは?

今回は、
気になる人が多い部分を中心に書いてみます。

ということで、この辺ですかね~。

  • 細胞壁について
  • 構成
  • ミトコンドリアとの関係

では、一個一個見ていきましょう。

 

細胞壁について

原核細胞にも、細胞壁があります

逆に言うと、
細胞壁がない細胞は、動物の細胞くらい。

 

なぜだかわかりますか?

それは動物の場合、
骨が細胞壁と同じ働きをもっているからです。

原核生物を含む他の生物は、
細胞壁で自分の形を保っているんですね。

 

この細胞壁の成分は、
それぞれの生物で違いがありまして。

細菌 原核細胞 ペプチドグリカン
真菌 真核細胞 キチンやマンナンなど
植物 真核細胞 セルロース(樹木にはリグニンも)

 

さらに細かく言うと、
細菌は、グラム陽性菌とグラム陽性菌でさらに違う。。

とか、うんぬんかんぬんあるんですけど。
でもペプチドグリカンは、どちらも共通して持っている成分

 

それから。。あっ!
細菌の場合、細胞壁がないと死にます
理由は、浸透圧が高いから。

何というか、
細胞の中から外に向かっての圧が、ハンパないんですよ。

 

だからもし、細胞壁が破れたり穴が開いたら?
細菌は、自分の浸透圧に負けて壊れます。

 

細菌のこれらの特徴、

  • ペプチドグリカンからできていること
  • 細胞壁がないと死んじゃうこと
  • 原核生物であること

は、医学でも使われている基礎知識だったりします。

(※医学的な部分は素人なので、微生物学の範囲でお話ししますよ!)

 

どういうことかというと、

ペニシリンて抗生物質をご存じですか?
かなり有名なので聞いたことはあるかと思いますが。

 

あのペニシリンは、
ペプチドグリカンの合成を邪魔します。

ペプチドグリカンが作れなくなった細菌は?
細胞壁が作れないですよね。

細胞壁がなくなることは?
細菌にとって致命的。

だって、圧が凄いから。
自爆しちゃうんでしたもんね。

 

でも、
このペプチドグリカンという成分を、ヒトは持っていません。

だから、この成分を作るのが邪魔されても全く問題ない。
困るのはヒトの体に入った細菌だけ。

 

こんな感じで、
細菌が原因の病気は、比較的「良い薬」的なものが存在します。

といっても、
ペプチドグリカンに作用するのは確かですが。
他には全く作用しないということでは、決してありません

 

だから、
確かに副作用は比較的少なくなる。
でも、
副作用が全くないということはないそうです。

 

ちなみに、
カビや酵母などの真菌が原因の病気は?

細菌の場合より、
いわゆる良い薬というのは少ないんだとか。

 

その理由の一つは、
真菌がヒトと同じ真核細胞を持っているから。

残念ながら、
真菌を退治する薬は、ヒトの細胞にも作用しちゃうらしく。

 

まさか、
こんなところで細胞の勉強が活かされるとは。

医療系に興味のある方は特に、
この勉強、きっと無駄にならないですよ!

 

構造について

原核細胞は、とってもシンプルです。

図にするとこんな感じ。

上が原核細胞で、下が真菌の細胞です。

大きさは全然違いますよ。
構造の違いだけみてください。

(毎度、下手ですみません。)

原核細胞を持つ生物は、

  • 遺伝子の載っているDNA
  • タンパク質をつくる場所(リボソーム)
  • エネルギーを得るために必要なもの

を、必要最低限もって生きています。

 

なんか、バックパッカーみたい。
それか、リッチな旅行。
必要なものだけで、あとは現地調達だぜ。みたいな。

 

なんといっても、
大事なDNAでさえ、核に包まれずにぷかぷか浮いてます。

 

でも原核細胞といっても、細かく言えば様々です。

  • べん毛を持ってたり持ってなかったり
  • 線毛があったりなかったり
  • 封入体(いろんなものを入れて置ける袋)があるもの
  • 小さなDNA分子のプラスミドがあるものもいる

 

でも原核細胞て、オルガネラは持っていないんですよね。

 

といいたいのですが、

最近は、広義のオルガネラがでてきていますね。
細胞の中にあるものすべてを指して使われてます。

 

そういう意味でいえば、オルガネラはある。
リボソームも入りますから。

 

でも本来のオルガネラは、
超ハイスペックな膜で包まれた器官のこと。

 

というのも、
オルガネラの起源は、細胞膜と考えられてます。

細胞膜が、湯葉のようにぐしゃぐしゃっとなり、
それがいつしか、いろんな機能を持つ器官になった。

そう考えられてるんですね。

 

ということは、
やっぱり細胞膜ほどの優れた膜を持っている必要がある。

 

どうでしょうか?
本来の意味だと、原核細胞はオルガネラを持っていない。
そういうことになるようです。

 

でもしかし!

原核細胞にみられるメソソームは、
細胞膜が折れ込んでできたものだそう。。

 

え、オルガネラ?

ただこのメソソームは、
原核細胞の中に常にあるモノとは認められてません。
なんていうか、
怪我したときにだけできるかさぶたみたいな?

だからやっぱり、オルガネラじゃない。

 

やばい。
オルガネラの話になってしまった。。

次行きましょう!

 

ミトコンドリアとの関係

ミトコンドリアって、
真核細胞には必ずあるけど原核細胞にはない。

 

なのに、なんでここで話すかというと。。
ミトコンドリアの祖先が原核生物である説が強いから。

 

え、オルガネラに祖先があるの?
なんとも理解しがたいですよね。。

 

でも、ミトコンドリアと葉緑体には先祖がいるんです。
この説はその名も

細胞の共生進化説

 

この説、簡単に言うと、
真核細胞に、原核細胞が共生したのが始まり。

そのままずっと共生してたから、
いつの間にか、真核細胞の器官の1つになっちゃった。

という説です。

 

思いっきり馴染んじゃったんですね。
居心地が良すぎたのかしら。

ま、細胞の中にいれば安全だし。
食べ物さえあれば最高の環境なのは想像つきます。

 

と、そんな理由じゃなくて。
しっかりした根拠が示されてますよ。

  • 独自のDNAをもっている
  • 自分だけで分裂して増えれる
    (独自のタンパク質合成系がある)
  • 独自の浸透性を持つ2重膜をもってる

 

どうです?
例えば、ミトコンドリアが
何かの拍子で細胞の外に投げ出されたら?
下手したら、そのまま生きていけそうじゃないですか?

 

裏付けは他にもありますよ。

  • 独自DNAは環状
    (環状なのは原核生物だけ)
  • 独自タンパク質合成系は、原核生物のものに似ている
  • 原核生物とオルガネラの大きさは同じくらい

 

どーです?
なんかミトコンドリアの祖先、
いるとしか思えなくなりません?

 

しかも、
葉緑体のDNAの塩基配列が、
シアノバクテリアのある種類のDNA塩基配列とそっくりなんだとか。

 

もう、間違いないでしょう?
と思ってしまいます。

 

とにかく、
この共生は間違いなくベストコンビ。

 

おかげで真核生物は、
効率的にエネルギーを作れるようになったし、
光合成ができるようになった。

 

今は一部になってしまってるけど、
自分の細胞の中の、ミトコンドリアに感謝したい。

 

ということで、
原核細胞の興味深いお話をしてきました。

では、
原核細胞を持つ生物はいったいどんなのがいるんでしょうか?

抗生物質が効きやすい?
ミトコンドリアの祖先?

 

原核細胞の例は?どんな生物がいる?

原核生物にはこんなのがいます。

 

ドメイン 例(分類名・俗名など含む)
細菌
(バクテリア)
  • 乳酸菌
  • 大腸菌
  • ビフィズス菌
  • 枯草菌(納豆菌)
  • シアノバクテリア(藍藻)
  • ユレモ
  • ネンジュモ
  • アオコ
  • ピロリ菌
  • コレラ菌
  • ブドウ球菌
  • 放線菌
  • グラム陰性菌
  • グラム陰性菌
  • 緑膿菌
  • 腸炎ビブリオ菌
  • 桿菌
  • 球菌
  • クロストリジウム
  • 硝酸菌  など
古細菌
(アーキア)
  • メタン菌
  • 超好熱菌
  • 高度好塩菌  など

 

細菌は、例を上げるときりがないですね。。

一方、古細菌は本当にマイナー。
でも、仕方ないんです。
身近には、なかなかいないから。

 

例えば、
細菌がミスターサタンなら、古細菌はスーパーサイヤ人です。

普通の細菌が持っていない能力をもってます。
それで、普通住めないような塩湖なんかに住んでる。

 

なので、
実質、原核生物は細菌だけといってる本もあるほど。

 

そんな原核生物に比べて、真核生物の多いこと。

2つにわけるなら、
同じくらいのボリュームにしてくれてもいいもの。

 

と、そうは思っても。
ここまで知ってしまうと、ここで分けざるを得ない。
ただの愚痴にしかならないですね。。

 

と、またまた長くなってしまった。。

最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、原核細胞と真核細胞の違いからお話ししました。

  • 持っている生物が異なる
  • 核があるかないか
  • 細胞の中身が複雑か簡単か
  • 細胞の大きさが違う

でしたね。

次に、原核細胞について3つの視点からお話ししました。

  • 抗生物質は、細菌の細胞壁の特徴を利用している。
  • 原核細胞の構造は、必要最低限のものだけでオルガネラはない。
  • ミトコンドリアの祖先は原核細胞をもつ原核生物。

でしたね。

そして、最後に原核細胞を持つ生物の例を挙げました。

乳酸菌や大腸菌、ユレモやネンジュモなどなど。
挙げればきりがない感じでした。

 

いかがでしたか?
原核細胞って、意外とネタを持っている。
私はどうだろう?
おやじギャグなら寒いのたくさん持ってるんですけどね。

 

乳酸発酵とは?化学式と反応式で発酵食品の何がわかる?

乳酸発酵とは?
乳酸菌が、グルコースを乳酸に変える反応です。

乳酸菌からしたら、
ただグルコースを分解しているだけ。

そして、分解なら他の微生物もやってる。
食べ物が腐るのも、微生物が分解しているからでしょ?

じゃ、なんで乳酸発酵は、
私たちの食べ物に利用されているんですかね?

なんで、同じ分解なのに美味しいんでしょう?
他の腐った食べ物と何が違うの?

そんな日常の疑問も織り交ぜて、
乳酸発酵を復習してみました。

難しいこと抜きで、でもしっかりやっていきます。

 

乳酸発酵の化学式からわかること

乳酸発酵では、
1個のグルコースから2個の乳酸ができます。

グルコースの全部が、まるまるっと乳酸に変わるんですね。
(乳酸菌の種類によっては、乳酸以外のものも作られる場合があります)

 

乳酸発酵の化学式はこれです。

グルコース → 乳酸

 

グルコースから乳酸だけできるので、
反応の前と後で、重量は変わりません。

両方とも、分子量は180で一緒です。
(原子量は、炭素Cが12、水素Hが1、酸素Oが16。)

 

化学式からわかることは、まるまる乳酸になるってこと。

私の考察力だと、この事実以上に広げられません。

 

でも、例えばアルコール発酵は?
同じ発酵でも、グルコースからエタノールが約半分作られる。
残りの半分は、二酸化炭素になります。

 

だから、学生時代はアルコール発酵が人気です。

でも、大人になってからは逆。
乳酸発酵の方が気になる!って人が多い。

だって、ヨーグルトだとか漬物だとか。
自宅で作れる発酵食品に乳酸発酵が多いし。

 

そう思って乳酸発酵について調べた時、
やっぱり一番知っときたいことがあります。

そもそも乳酸発酵ってなんなんでしょう?ってことです。

 

みなさんは、ご存知ですか?
乳酸菌が乳酸発酵する理由。
実は乳酸を作るのが目的じゃないんですよ。

 

乳酸発酵とは?

乳酸発酵は、
乳酸菌が、酵素を使って、グルコースを乳酸に分解する反応です。

 

なぜ乳酸菌は、グルコースを分解するの?

それは乳酸菌が、
生きていくためのエネルギーを得るためです。

 

このエネルギーというのは、
動いたり、体を作ったりという、生きるための活動に使われます。

つまり、
私たち人間の「呼吸」にあたるのが、乳酸菌の場合は「発酵」なんです。

 

ちなみに、この呼吸と発酵は何が違うか?
それは、エネルギーを作る過程で、酸素を使うかです。

 

そして、乳酸菌の場合、
グルコースからエネルギーを作って、最後に残るものが乳酸。
だから、発酵は発酵でも、乳酸発酵って呼ばれています。

 

 

ちょっとまとめると、

  • 乳酸発酵は、乳酸菌がする、人間でいう「呼吸」のようなもの。
  • 乳酸菌は、グルコースを発酵して乳酸を作るので乳酸発酵。

こんな感じです。

 

それにしても、
乳酸菌て、テレビにも出てる売れっ子菌じゃないですか。
人間は強力なスポンサーですからね。
とうぶんの間は、絶滅の心配がない感じですよね。

 

もちろん、
腸内環境を整える!でおなじみではありますが。

でもおそらく、この人気は、
乳酸発酵をするってのも大きな理由だと思うんですよ。

 

そう、発酵食品。

どうして、発酵食品が昔からこんなに重宝されているのか。
発酵食品の何がいいのか?

 

何が思い浮かびますかね?
いろいろ出てくると思うんです。
多分、私より詳しい方もいると思いますが。。

 

今回は、乳酸発酵なので。
腐りにくい説を。
どうしてチーズなどは、長い間保存できるかご存じですか?

 

それは乳酸菌が、
乳酸発酵によって、他の菌を殺してしまうからなんです。

 

ちょっと詳しくご説明します。

乳酸菌は、発酵菌の中でも大分食いしん坊な菌のようで。
たくさんの栄養素を欲しがります。

つまり、糖分などの多いお菓子の家みたいな環境を好みます

 

具体的には、
Aという乳酸菌の種類は、アミノ酸が必要で、
Bという乳酸菌の種類は、ギ酸が必要で、

といった具合に、
発酵するのにグルコース以外の栄養素も必要なんです。

 

でも、そんなお菓子の家みたいな環境、
もちろん他の菌も大好きじゃないですか。

乳酸菌が生き続けるには、他のたくさんの菌に勝つ必要があります

 

で、勝っちゃうんですね~、これが。
勝っちゃう理由は、
名前についている「酸」にあります。

 

どういう事かと言うと?
乳酸菌は、発酵することで乳酸を作ります。

しかも、グルコースをまるまる全部乳酸にします。
すると、いつのまにか自分の周りは、大量の乳酸だらけ。

 

さて、乳酸は酸性です。
さて、お菓子の家はどんどん酸性の状態になります。

補足すると、
酸性とは、pHというのの値で、アルカリ性、中性、酸性があります。
テレビでも、弱酸性ビオ〇♪ってボディーソープのCMやってるあれです。

 

もちろん乳酸菌は、酸性でも生きていけます。

でも、他の菌はどうでしょう?

普通の菌は、酸性では生きていけないんですよ。
なので、いつのまにか乳酸菌の一人勝ちみたいな状態になります。
(他にも酸性が好きな微生物は共存してます。)

 

そして酸性の状態は、
他の菌が生きていけないので、有害な菌も死んでしまいます

 

そう、これが、人間にとっても好都合。
食品が腐ったり、食中毒になったりしなくて済むんです。

 

こうして、
乳酸発酵は人間の食べ物に利用されるようになりました。

 

これで、

  • 乳酸菌がなぜ乳酸発酵をするのか?
  • 乳酸発酵はなぜ保存がきくのか?

がわかりましたね。

 

では次は、
乳酸発酵はどうやって行われてるのか?
乳酸菌の中では何がおきているのでしょう?

まずは、乳酸菌の中で起こっていること。
これを反応式から簡単にみてみます。

 

乳酸発酵の反応式からわかること

乳酸発酵の反応式はこんな感じです。

そもそも、なぜ乳酸菌は乳酸発酵をするんでしたっけ?
それは、エネルギーを得るためでした。

 

生き物がエネルギーを作る方法は2つあります。

  • 呼吸系
  • 発酵系

どちらも、
有機物を簡単な物質に分解する過程でエネルギーを得ます。

この2つの違いは、酸素を使うか。
使うのが呼吸で、使わないのが発酵です。

 

乳酸発酵の場合、
まず1つのグルコースを2つのピルビン酸にまで分解。
その過程でエネルギーを作ります。

 

ちなみに、
この過程は解糖系といいまして。
呼吸も発酵もここまでは同じです。

なので解糖系は、
私たち人間も含め、全部の生き物が持っています。

 

そして、ここから酸素を使うのが呼吸。
でも、今回は乳酸発酵なので、酸素は使いません。

 

では乳酸菌の中で、
どんなことが起こっているのでしょうか。

 

まず、乳酸菌がグルコースを取り込みます。

先に書いたように、
グルコースは解糖系でピルビン酸に分解されます。

この時に、
エネルギー(ATP)とNADH2が2個ずつ作られる。

 

でもこの解糖系も、NADH2がたまると止まります。
エネルギー(ATP)が作られなくなってしまうんです。
なぜかというと、NAD+がなくなっちゃうから。

 

少し詳しく話すと、

乳酸菌の中の酵素が、グルコースを分解するんでしたね。

 

NAD+とNADH2は補酵素といって、
この酵素を助ける働きをします。

酵素は、補酵素がないと働けないんです。

また補酵素は、
酵素の分解工場と分解工場の間をつなぐ働きもします。
なので、
補酵素がないと次の分解に進めない。

 

発酵って本当によくできていて、
補酵素は、NAD+とNADH2の2つで回しています。

NAD+がNADH2になって、NAD+に戻って、またNADH2になって。。と。

私のイメージでは、
2人の出来のいいバイトだけで、仕事を回してる感じ。

 

そこで、
このたまったNADH2をNAD+に戻す必要がでてきます。

 

どうするかというと、
乳酸菌は、このピルビン酸を還元して乳酸に変えます。

ビールなどを作るときに使われるアルコール発酵をご存じですか?
酵母がするやつなんですけどね。

このアルコール発酵だと、ここが二段階なんですよ。

でも、乳酸菌は直接ピルビン酸を還元できるので。
まー早いですよね、反応が。

 

それには、理由がありまして。

乳酸菌は、
強い脱水素酵素という酵素を持っているんです。

一方酵母は、この酵素がない。
だから遠回りするしかない。

 

まさに、乳酸菌は乳酸発酵するために進化してきたんでしょうかね。
迷いがない、無駄がない!

 

この反応で、
NADH2は酸化されるので、はれてNAD+にもどります。

そして、
NADH2もたまらず、NAD+に再利用されるようになります。

 

補酵素が回るようになれば、解糖系も続けることができる。
発酵を続けることができるってわけ。

 

ちなみに、作られた乳酸は、体の外に出されます。
だから、最後に残る物質なので化学式にも出てきます。

 

これを簡単にいうと、
乳酸発酵は、

  • グルコースをピルビン酸に分解した後、
  • ピルビン酸を乳酸に(還元)する反応です。

 

こうみると、
乳酸は解糖系で作ったエネルギーだけで生きてるんですね。

 

解糖系で作れるエネルギーってどれくらいかご存じですか?

答えは、2ATP。

これって、少ないんでしょうか?

実は、ものすごく少ないんです。

 

仮に、呼吸ができれば、38ATPを作れます。
約20倍のエネルギーを1回で作れる。。

とまぁ、いろいろ疑問に思うんですが。
それは乳酸菌のことで。

今回は乳酸発酵のことなので、置いておきます。

 

さて、反応式から、

  • 乳酸発酵は酸素を使わずにエネルギーを作る方法
  • 強めの脱水素酵素を持っている
  • エネルギーを作ったら、すぐに乳酸にして、解糖系を回せる

ことがわかりました。

 

では、今までのことを踏まえて、
乳酸発酵の食品についてみていきます。

今は、ぬか漬けだけじゃなくて、
ヨーグルトなんかも、手軽に作れたりしますよね。。

 

自分で作って腐らないんだろうか?
そこが、私の中での一番の疑問ポイントだったんですけど。

 

今のところ、
有害な菌は酸性の環境で生きにくい。
ことがわかったので、大分安心してきました。

でも、まだちょっと自分で作るには腰が引ける。
もう一押し、安心材料を求めて。。

長いこと家庭で作られてきた漬物で、安心を探してみます。

 

漬物からわかること

何か昔から、
嫁入り道具にぬか床を持って行ったとか。
ぬか床が家宝なんて家もあるほど。

有名ラーメン屋の秘伝のツユみたいですよね。

 

どうして、そんなぬか床が現れるのか。
ぬか床の中で何が起きているんでしょうか?

 

はっきり言って、
家宝級のぬか床の中は、黄金菌がたくさんいるんですよ。
きっと。

 

食べ物などが腐ることを腐敗(ふはい)といいますよね。
でも微生物にとっては、
腐敗も発酵も同じで「分解」しているだけなんです。

 

人は、自分たちに都合がいい分解を発酵といいます。
そして、都合が悪い分解を腐敗と言っています。

 

なので、簡単な話が、腐敗させる微生物は住みにくい!
でも、発酵させる微生物はうじゃうじゃ住んでる!
そんな感じのぬか床なんじゃないかってことです。

 

今、うじゃうじゃといいましたが、
実は乳酸菌にも種類がたくさんあるんです。

 

乳酸菌て5つのグループがあることをご存じですか?

グループ名 特徴
ラクトバチルス属 ヨーグルトを作る菌。漬物を作るときに働く菌
ビフィドバクテリウム属 ヨーグルト菌で有名な、ビフィズス菌のこと
ラクトコッカス属 牛乳や乳製品でよく働いている菌。乳酸菌飲料を作る菌
ペディオコッカス属 塩分の高い環境でも生きられる菌。味噌、醤油や漬物などで働く
ロイコノストック属 ねばっこい多糖をよく作る菌

 

そしてこのグループの中に、
さらにたくさんの種類の乳酸菌がおります。

どうやら、ヨーグルトなんかは、
何種類かの乳酸菌が協力し合って作ってるようで。

おそらく、家宝級のぬか床も、同じ感じです。

 

ちなみに、乳酸発酵の話なんですが、
ぬか漬けの場合は、乳酸発酵だけ起こすのはむしろ難しいかと。

乳酸菌以外の優良菌も、
ぬか床の味わいを深めているんです。

 

例えば、
漬物といえば、しょっぱ辛いというか。
塩が入っていることは、
漬物を作ったことがなくてもわかります。

この塩も、相当重要なポイントです。

 

前に、酸性の環境は微生物は厳しいと書きました。

実はこの
塩分が多い環境も、微生物を減らす効果があります。

 

ぬか床でキーマン的な存在の乳酸菌は、
酸性OK、塩分OKの発酵菌。

そんな、酸性OK、塩分OKな菌は、
乳酸菌のほかにも、真菌(カビや酵母)の仲間におりまして。

かれらも、ぬか床をより家宝級にすべく、働いています。

 

そして、かれらが作り出す乳酸やアルコール、酢酸。
これらが、ぬか漬けのあの味を作ります。

さらに言うと、
かれらは種類が違えば、作り出す酸やアルコールも微妙に違うとか。

う~ん深い。

 

そして、頑張っている微生物のために、
人間は定期的にぬか床をかき混ぜます。

こうやって、しっかり愛情をかけることで、
なおさら家宝級になるんでしょう。

う~ん、実に深い。

 

さて、ぬか床の中を知ることで分かったことがあります。

それは、

  • 酸に耐えて、
  • さらに塩分に耐える

必要があるってことです。

なかなかの環境なので、相当住みにくいんでしょう。

 

大腸菌なんかは、まず住めません。
私は、これくらいの知識でだいぶ安心できました。

 

ということで、大分長々と書いてしまいました。
最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まずは、乳酸発酵の化学式のお話。

1個のグルコースから2個の乳酸ができる。

次に、乳酸発酵の話。

乳酸菌が乳酸発酵するのは、エネルギーを作るためでしたね。
そして、
乳酸菌は乳酸を作り、自分の周りを酸性にしてしまう。
これが、有害菌も含む他の菌を殺すので、長期保存が可能。

では、乳酸を作る過程の話になりまして、

反応式を順を追っておさらいしました。

最後に、
ぬか床のミラクルをお話ししましたね。
酸にも塩分にも耐えられる優良菌の宝庫。

 

う~ん、あとはしっかり混ぜてお世話をするだけ。
これさえできれば、
私もぬか床を作ってみたい。

あ!自分のこともろくにできていない。。
実践は、もう少し後になりますかね。

 

今回の参考文献はこちら

アルコール発酵の化学式と実験!反応式と酵母!化学と生物!

アルコール発酵は、化学でも生物でも出てきます。

化学だと、化学式があって、実験で確かめて。。。
生物だと、反応式があって、発酵の流れを理解して。。

いったいなんなのさ!

でもこれって、アルコール発酵に2つの見方があるってこと。
パンやお酒は、酵母が発酵をすることでできる。

  • 発酵って酵母はどうやってんの?が生物だし。
  • パンやお酒はどうしたらできるの?が化学。

分けないで、一緒におさらいしてみたら、
お互いが関係しあって、いい感じでまとまる。
まあそうだよね、だって同じ発酵のことなんだもん。

ということで、

  • 実験からわかることや
  • 反応式・化学式からわかる事

難しいの抜きでまとめてみましたよ。

 

アルコール発酵の化学式

アルコール発酵の化学式はこれですね。

グルコース → エタノール +二酸化炭素

 

1個のグルコースが、
2個のエタノールと2個の二酸化炭素に分解される。

この式に、元素の重さを当てはめる。
すると、それぞれの量が計算できます。

 

例えば、、

  • グルコース何gをアルコール発酵したら、エタノールは何gできる?とか。
  • アルコール濃度何%のワインを作るには、糖分何%のブドウが必要か?とか。

 

実際にお酒の会社とかで使われてそうな計算ができるんですね。

にしても、文章にすると難しそう。
でも、数字を当てはめれば簡単。

 

落ち着いてやっていきます。

それぞれの原子量はこれ。
炭素Cは12、水素Hは1、酸素Oは16。

 

そうするとグルコースの分子量は180です。
炭素が6個、水素が12個、酸素が6個含まれるので。
(炭素6×12 + 水素12×1 + 酸素6×16ですもんね。)
掛け算と足し算で出せるのとか助かります。

 

同じように、エタノールと二酸化炭素の分子量も計算すると?
エタノールが92。
二酸化炭素が88。

 

これって、簡単に言うと、

180gのグルコースを使うと、92gのエタノールと88gの二酸化炭素に分解されるってことです。
作りたいアルコール濃度の約2倍のグルコースが必要なんですね。

 

そういえば、この前ワインを買いました。
普段飲まないので、何がいいのかわからない。

でも、ちょっと自分でも気持ち悪かったけど、化学式で考えましたねー。
うわ、今、化学式思い浮かべた?ってなりましたけど。

 

~~~~~。

作りたいアルコール濃度の約2倍のグルコースが必要だったな。
なら、アルコール濃度が10%のワインをつくりたいときは?
糖分20%のブドウが必要ってことか。
(ブドウがグルコースにあたります)

じゃぁ、アルコール濃度が5%のワインは?
糖分10%のブドウが必要。

~~~~~。

 

糖分20%のブドウと糖分10%のブドウ、
普通に食べたらどっちのほうが美味しそうですかね。。
味覚って人それぞれですけど、まぁ大体20%ではないでしょうか?

 

ブドウは糖分が高くなれば、作るのが大変になっていきます。
そして、美味しいワインの産地は、糖分が高いブドウの産地だったりします。

なので、アルコール濃度が高いのを買うのがよろし?

 

結局、
気に入ったラベルのを買ったんですけど。
ある程度絞り込みに使えました。

アルコール発酵って、実際にお酒を作るのに使われてますよね。
実際に使われている知識って、まだ勉強する気がでます。

 

もちろん、学校で実験なんかもしますよね。
あ、だからといって、お家で気軽にアルコールを発酵させちゃダメですよ!
アルコールを作るのには国の許可が必要なので、違法になっちゃいますから。

てか、器具をそろえるのも面倒なので、今回は脳内で実験してみます。

 

アルコール発酵の実験

さて、実際にアルコール発酵の実験をします。

 

実験で出る結果は、失敗しなければこれになるんですよ。

グルコース → エタノール + 二酸化炭素

1個のグルコースが、2個のエタノールと2個の二酸化炭素に分解される。

 

結果はわかっているので、実験で起こったことから何がわかるか?
化学式=起こったこと
これを説明できるかが問題です。

 

 

さて、
多分用意されているグルコースにあたるものは、ブドウやリンゴ。

なんでなんでしょうかね?
別にお米や麦だって、日本酒やビールになるじゃないですか。

 

それは、実験が面倒だから。

そんな理由ではないですけど、理由はあります。
お米や麦って、デンプンなんですね。

で、アルコール発酵で使うには、
先にデンプンをブドウ糖(グルコース)に分解しないといけない。
(この処理を糖化って呼んでます。)

 

でも、ブドウやリンゴはブドウ糖を含んでるので、糖化の必要がないという。
即効で実験が始められるって訳です。

 

例えば、今回はブドウを使っていきます。
(引き続き、脳内実験です。)

ブドウをしぼって、果汁(かじゅう)に酵母を加えます。
そうすると、発酵が始まります。

 

この時、温度を変える実験をしたりします。
この実験で、この反応は酵母がやっていることだと確認できます。

 

ちなみに、
ご存じかと思いますが、ブドウは放置したら腐ります。
何もしなければワインにはならない。

このブドウを、
エタノールと二酸化炭素に分解するためには、酵母が必要です。
(酵母がなぜアルコール発酵をするのかは、あとの方でお話してます。)
さらに言うと、酵母の持っている酵素がせっせこ働いて分解します。

 

酵母は微生物なので、れっきとした生き物です。
私たちと同じ真核生物ですので、同じ細胞でできているんです。

 

私たちの体の中にも酵素があって、せっせこ働いてくれていますよね。
私たちの平均的な体温は何度でしょうか?
だいたい36℃くらい。
おそらく酵素はこの辺の温度であればせっせこ働いてくれるんですよ。

 

では、実験に戻ります。
0℃と40℃の中で発酵させる。
どっちが反応が活発だと思いますか?
もうお分かりですよね。
40℃です。

 

ちなみに、実際にワインを作る場合は、20℃~30℃みたいです。
40℃だと、快適すぎて、ほかの微生物もせっせこ働いちゃって。

さらに、温度を低くするだけじゃなくて、
雑菌を抑えるために、亜硫酸というのを加えるらしいです。

 

実験では、1分おきに、気体の発生量をはかりますね。
いつまで量っていればいいんでしょう?

化学式を見ると、エタノールも二酸化炭素も、グルコースの半分の量でしたね。
なので、最初に発酵させた液体の、だいたい半分の量が量れたらです。

 

量り終わったら、発生した気体のにおいをかぎます。
これは、その気体がエタノールかを匂いで確認するためです。
消毒液のようなにおいがしたら、エタノールなんじゃない?ってことです。

 

エタノールが発生したのはわかりました。
では、残るは二酸化炭素が発生したかで終わりです。

どうやって調べましょうか?

 

だいたいが、水酸化ナトリウムを加えます。
なんででしょう?

これ簡単な話ですが、少し面倒で。
ヒトの感覚で感じれるまでに、3段階あります。

  1. 水酸化ナトリウムと二酸化炭素が反応して炭酸ナトリウムになる
  2. 炭酸ナトリウムは水に溶けやすいので、水に溶ける
  3. 気体が水になるので、その分、発酵管の中の圧力が下がる

3)を感じるために、わざわざ管の口を、指で蓋(ふた)するんです。

 

何を感じるかというと、圧力が下がるので、指が吸い込まれる感じになります。
ヒトは、気体がみえないですからね~。
こうやって感じて初めて、二酸化炭素がそこにいたことを確認できるんです。

 

さて、脳内で実験が終わりました。

これで、この化学式を理解できました。

でも、見落としちゃいけないところがあるんです。
それは、「→」の部分ですよ。
なんで、エタノールと二酸化炭素ができるのかって、そこの部分。

 

そここそが、アルコール発酵。
「→」の間に起こっていることを、
反応式を見ながらみていきましょう。

 

 

アルコール発酵の反応式

アルコール発酵の反応式はこれですね。

そもそも、なぜ酵母はアルコール発酵をするのかご存じですか?

 

それは、エネルギーを得るためです。

このエネルギーは、
動いたり、体を作ったりという、生きるための活動に使われます。

つまり、発酵をしないと酵母は死んじゃうんです。
そして、酵母の場合、
作るものがエタノールなのでアルコール発酵っていいます。

さてでは、
生き物が、糖分などを分解してエネルギーを得るのには2つの方法があります。

・呼吸系
・発酵系

 

どちらも、有機物を簡単な物質に分解する過程でエネルギーを得ます。

この2つの違いは、酸素を使うか。
使うのが呼吸で、使わないのが発酵です。

 

アルコール発酵の場合、
まず1つのグルコースを2つのピルビン酸にまで分解。
この過程でエネルギーを作ります。

ちなみに、
この過程は解糖系といいまして。
呼吸も発酵もここまでは同じです。

なので解糖系は、
私たち人間も含め、全部の生き物が持っています。

 

そして、ここから酸素を使うのが呼吸です。
でも、今回はアルコール発酵なので、酸素は使いません。

 

では酵母の中で、
どんなことが起こっているのでしょうか。

 

まず、酵母がグルコースを取り込みますね。

先に書いたように、グルコースは解糖系でピルビン酸に分解されます。
この時に、エネルギー(ATP)とNADH2が2個ずつ作られます。

 

でもこの解糖系も、NADH2がたまると止まります。
エネルギー(ATP)が作られなくなってしまうんです。
なぜかというと、NAD+がなくなっちゃうから。

 

少し詳しく話すと、

酵母の中の酵素が、グルコースを分解するんでしたね。

NAD+とNADH2は補酵素といって、この酵素を助ける働きをします。
酵素は、補酵素がないと働けないんです。

また補酵素は、
酵素の分解工場と分解工場の間をつなぐ働きもします。
なので、
補酵素がないと、次の分解に進めないんです。

 

発酵って本当によくできていて、
補酵素は、NAD+とNADH2の2つだけで回しています。

NAD+がNADH2になって、NAD+に戻って、またNADH2になって。。と。

私のイメージでは、
2人の出来のいいバイトだけで、仕事を回してる感じ。

 

そこで、
このたまったNADH2をNAD+に戻す必要がでてきます。

どうするかというと、
酵母はまず、
ピルビン酸をアセトアルデヒドにするんですね(脱炭酸)。

この時に、
二酸化炭素ができて、そのまま体の外に出ちゃいます。

だから、
最後に残るものとして化学式にも出てきますよね。

次に、このアセトアルデヒドを、NADH2を使って(還元)エタノールにします。
この反応で、NADH2は酸化されるので、はれてNAD+にもどります。

そして、NADH2もたまらず、NAD+に再利用されるようになります。

補酵素が回るようになれば、解糖系も続けることができる。
発酵を続けることができるんですね。

 

ちなみに、
作られたエタノールは、体に毒なので体の外に出されます。
だから、最後に残る物質なので化学式にも出てきます。

これを簡単にいうと、

アルコール発酵は、

  • グルコースをピルビン酸に分解した後、
  • ピルビン酸を(脱炭酸して)アセトアルデヒドに分解し、
  • アセトアルデヒドをエタノールに(還元)する反応です。

 

こうみると、
酵母は解糖系で作ったエネルギーだけで生きてるんですね。

 

解糖系で作れるエネルギーってどれくらいかご存じですか?
2ATPなんです。

これって、少ないんでしょうか。
すんごく少ない。

仮に、呼吸ができれば、38ATPを作れます。
約20倍のエネルギーを1回で作れる。。

 

そう考えると、2ATPって、なかなか省エネな生き方です。

なぜ酵母は、アルコール発酵をすことにしたんでしょう?

エネルギーを作る手段に、
アルコール発酵を選んで幸せだったんでしょうか。。

次は、酵母の側から、
アルコール発酵をすることについてみてみます。

実は、酵母は呼吸もできるって言ったら混乱しますか?

 

酵母がしていること

酵母の住んでいる微生物の世界。
そこには、酸素があると死んでしまう微生物がいます。

酸素って、実は毒性が強いんです。
だから、酸素を分解する酵素を持っていないと生きていけない。

 

じゃあ、酵母はその酵素を持っていないのでしょうか?

これが、持ってるんですよ。
なので、普通に呼吸もできるっていう。

酵母は酸素があれば、
38ATPをゲットできる生き物なんです。

 

え、アルコール発酵しないでいいじゃん。
って思いませんか?
2ATPしかゲットできないんだから。

 

でも、こうも考えられる。
酵母は、
呼吸もできるし、アルコール発酵もできる。

 

これって、酸素があるところでもないところでも生きられるってことなんです。

凄くないですか?
なんなら、私たち人間よりもすごいですよ。

 

そんなすごい酵母は、生育範囲が広めです。

酵母は、ある意味どこにでもいます。

なので、
条件がそろえば、自然の状態でもアルコール発酵してます。

だから、人類が作った最初のお酒はワインなんじゃないか説。
最初は、ブドウの表面に住んでいる酵母を使ってはじめられたとか。
紀元前7000年ごろらしいですよ。

 

でも今は、ちゃんとした売り物としてワインを作る。

どの微生物よりも優先して酵母が生きられるように、
環境を作ってあげないといけない。

なかなか難しいですよ。

というか、
酵母からしたら、別に自分のエネルギーを作ってるだけ。
エネルギーを作ったら、エタノールができて、なぜか人間が喜んでる。
そんな図です。

 

そう、幸か不幸か、
アルコール発酵を人間が利用し始めたんですよね。

特に、
出芽という方法で増えるパン酵母はよく知られています。

このパン酵母は、強めのアルコール発酵の能力があるんです。
なので、それを知った祖先は、酒造りやパン作りに利用してきました。

 

幸運なのは、
パン酵母として人間に使われている間は、少なくとも絶滅の心配がないこと。

特に有名な、サッカロマイセス・セレビシエというパン酵母は安泰(あんたい)でしょう。

もしかしたら不幸な点は、
呼吸もできるのに、人間の都合でアルコール発酵をすること。
死にそうな環境で、少ないエネルギーで生き延びているんです。

何か書いてて申し訳なくなります。。

 

でも、救いなのは、酵母の寿命が短いことです。
酵母はだいたい20回分裂(正確には出芽)すると寿命がくるんだとか。
2つに分裂するのにかかる時間は、パン酵母だと90~120分だそうです。
120分×20回だと、約1日で寿命が来ることになります。

 

酵母はたぶん、
分裂して子孫を残すことに一生懸命で、呼吸の方法なんて気にしていない。
そうであってほしいです。
(そもそも感情がないので、心配いらないですけどね)

 

ということで、
化学から生物の分野へ。
さらに、マニアックな微生物学までかじってしまいました。

最後に、まとめて終わりにします。

 

まとめ

まずは、アルコール発酵の化学式。

この式から量の計算をしました。

次に、ぶどうを使って実験しましたね。
結果はわかっているので、
化学式=起こったこと
これを説明できるかが問題なんでした。

そして、アルコール発酵の反応式。


酵母が何をしているのか?のお話でした。

最後に、
酵母にとってアルコール発酵は何なのか?
酵母の生態なんかと合わせて紹介しました。

アルコール発酵について本当は、
バイオ燃料とか、お酒のつくり方とか、まだいろいろ書きたいですけど。。

またの機会にお話しできればいいなと思います。

 

今回の参考文献はこちら

真核細胞!原核細胞の違いや構造、例を紹介

乳酸菌と酵母の違いって分かりますか?
1つは、原核細胞か真核細胞かですね。

この地球上には、二種類の細胞があります。

  • 真核細胞
  • 原核細胞

私たち人間は、真核細胞を持っている。

実は、カビや酵母も真核細胞をもってます。
でも、乳酸菌や大腸菌は原核細胞。

この違いはなんなんでしょう?

今回は、真核細胞を中心にいろいろ見ていきます。

細胞が、真核と原核の二つに分かれる理由。
真核細胞の中でも、菌類と植物、動物の構造に違いはある?
真核細胞の特徴や例についても触れてますよ。

それでは行きましょう!

 

真核細胞と原核細胞の違い

まずは、
真核細胞と原核細胞はどこが違うの?というところから。

2つを分けているのは何なんでしょうか?

 

後で一つずつ見ていきますが、
今回は、違いを4つほどご紹介します。

  • それぞれの細胞を持つ生物が違う
  • 核があるかないか
  • 細胞の中身が複雑か簡単か
  • 細胞の大きさが違う

 

それぞれの細胞を持つ生物が違う

真核細胞と原核細胞は、
それらをもつ生物が、はっきり分かれています。

というか、
どっちの細胞を持つかが分類の物差しにもなってる。

 

真核細胞を持つ生物は、真核生物といいます。
動物や植物、菌類に原生生物がそうです。

一方、
原核細胞を持つ生物は、原核生物。
細菌や古細菌がこのグループ。

真核生物の具体例は、
最後の方にざーっと書いてるのでみてみてくださいね。

 

動物だけど、例外的に原核細胞をもってる
細菌なのに、なぜか真核細胞をもってる

なんてことは、現状起こっていません。
例外なくはっきり分かれてくれているのって助かりますよね。

 

核があるかないか

 

細胞の中に、核があるのが真核細胞です。

 

原核細胞は、核がない。
だから、DNAがそのまま細胞の中に浮いてます。

 

じゃあ、真核細胞のDNAは、
どうやって
あんな小さくて丸い核の中に納まるんでしょう?

 

それは、
DNAがヒストンていうのと、くっつくのがミソ。

このヒストンはタンパク質。
だから、比較的しっかりしてます。
で、DNAはこのヒストンと、ひも状になる。

例えば、細い糸も何本か重ねるとしっかりしません?

それと同じ原理で、束ねやすくなるってわけ。

 

でも、そもそも、
なんで真核細胞は核にDNAを入れたんでしょう?

その理由は、
DNAの長さが長すぎるからだそうです。

 

例えば、
原核細胞を持つ大腸菌のDNAは、400万塩基対。
一方、真核細胞を持つヒトのDNAは?
なんと、30億塩基対もあります。
その差なんと750倍。

 

こんなに違うんじゃ、確かに真核細胞は整理しないとかも。

DNA以外にも、オルガネラもかなり入りますからね。

断捨離できないから収能力UPしかない!!

 

ちなみに、DNAの形も違います。

真核細胞は、全生物が真っ直ぐ(直鎖状)。
だけど原核細胞は、ほとんどが輪っか(環状)。

 

これも、核に閉まった理由に関係してるんでしょうかね?

 

細胞の中身が複雑か簡単か

真核細胞の細胞内は複雑です。
一方、原核細胞はシンプル。

 

なぜなら、
真核細胞には、いろんなオルガネラがつまってる。

 

オルガネラとは、
細胞の中にある、膜で包まれた器官のこと。
これらは、それぞれ特別な働きをします。

例えば、
ミトコンドリアや葉緑体、ゴルジ体、小胞体なんかがあります。

 

原核細胞にも、
リボソームなど、生きていく上で必要な機能はあります。
でも、オルガネラはありません。
(リボソームは、正確にはオルガネラではありません)

 

ちなみに、
オルガネラってどうやってできたかご存じですか?

 

なんでも、
細胞膜が折れ込んできたと考えられてるそうです。
そして、
その折れ込んだ部分が独自の機能を持つようになったと。

 

折れ込むって。。湯葉(ユバ)しか思い浮かばない。。
やばい、もうそのイメージしかできない。。

 

なーるほど。

オルガネラの特徴は、
細胞膜と同じハイスペック膜の働きなんですよ。
もともとが細胞膜ということなら。
納得です。

 

そういえば、
最近は、オルガネラの意味があいまいになってますよね。
細胞の中のものは全て、オルガネラとおっしゃる方も。

 

そんなわたしも、まだまだ専門家には程遠い。
日々精進していかねば!です。

 

細胞の大きさが違う

真核細胞と原核細胞では、細胞の大きさが違います。

 

同じ真核細胞でも、
種類によって大きさの違いはありますが、、

原核細胞が1~2μmくらい。
真核細胞が数十μmくらいなんだとか。

その差は、10倍以上です。
(1㎛=0.001㎜です)

 

この差、そんな無いように思いますか?

 

現実にみると、
大腸菌とヒトの細胞の大きさの違い。

見た目の大きさで言ったら、
大腸菌が大豆くらいの大きさだとしたら、
ヒトはエベレストより高いんだそうです。

 

安心してください、10倍でも凄い差なんで。

だって、直径が10倍あると、
体積は1000倍になるじゃないですか。

 

ちなみに、
原核細胞の大きさは、
真核生物のオルガネラと同じくらいです。

 

このことは、細胞共生説の根拠になってるんです。

簡単に言うと、
原核生物が、他の原核生物を体に取り込んだ。
そして、自分の機能の一部にした。
みたいな感じです。

 

真核細胞の構造

真核細胞といっても、その構造は種によって特徴があります。

 

今回は、以下の三つの図を描いてみました。

  • 菌類
  • 植物
  • 動物

それぞれ、これはあるけどそれはない。
みたいな感じになってます。

 

しかも最近は、すごく優れた顕微鏡が登場していて。
いろんな器官が詳細に載ってる模式図とかもありますよね。

でも今回は、とても単純な図で紹介します。
高校生物くらいのボリュームです。

 

なんか、下手ですみません。。

この図を見ると、気づくことが。
それは、
意外とそんなに違わない??ってこと。

 

そう、案外同じものを持っているという。
このことから分かることがあります。

それは、

細胞の中のものが揃った時期は
いろんな種に別れるより前か同時期だった

ってことです。

 

先にオルガネラとかが細胞内に出揃った。
そこから、
動物や植物などに進化していった。
そんなふうに考えられています。

 

では、構造のお話に戻って。

一番ボリューミーなのが、植物の真核細胞。

  • 葉緑体
  • 液胞
  • 細胞壁

が、特徴的ですよね。

特に、葉緑体については、植物だけが持っています。

 

次に多いのが、なんと菌類。
植物の細胞から、葉緑体を抜くと、菌類用になります。。

  • 細胞壁
  • 液胞

は、まだありますね。。

 

そして、とってもシンプルなのが、動物の真核細胞。

細胞壁も、液胞もなくなっています。

細胞壁がないのは、動物には骨があるから。
逆に、植物と菌類は、
細胞壁があるから、あんなにしっかりした形がたもてるんです。

 

細胞を構成するものだけを見ると、
それ以外に主要なのは、みんなもってるんですよね。。

  • 核膜
  • 細胞膜
  • 細胞質
  • 小胞体
  • ミトコンドリア
  • ゴルジ体
  • リソソーム
  • リボソーム

。。。

ね、意外とシンプルでしょ?

 

ただ、この細胞の構造だけ見ると、似ているんですが。
ひとつひとつの器官を細かく見ると、
やっぱり、それぞれに特徴があったりします。

 

例えば、

真核生物のDNAは、染色体が複数あります。

でも、
ヒトは46本だけど、
カビの仲間のコウジカビは8本と少ないです。

 

細胞分裂すると、
これらの染色体のDNAが複製されて、娘細胞に分かれて入る。

 

この分裂できる回数は、動物の場合は決まってます。
つまり、細胞に寿命がある。

でも、菌類にはなくて、ずーっと分裂できるんだそうです。

 

と、それぞれが、
いろいろ工夫して進化してきたんでしょうね。

 

う~ん、
私たち人間も、
細胞レベルで何か進化してるんでしょうか?

次は、人間はどうやって誕生したのか?じゃないですけど、
そもそも、真核細胞って何なのか?ということ。

真核細胞って、どうやって誕生したんでしょうね?

 

真核細胞とは?

真核細胞は、真核生物が持つ細胞のことです。

この真核細胞は、だいたい数十㎛。

 

でも、なにしろ真核生物には種類がたくさんいますから。

例えば、原生生物のアメーバ。
彼らは、真核細胞1つで生きてるんですが、
大きいものだと100㎛くらいあります。

 

そんな、真核細胞はどうやってできたのでしょう。

今考えられているのは、
原核細胞を持つ原核生物が進化して誕生した。
ま、その説が想像しやすいですよね。

 

具体的には、原核生物の細胞に原核生物が入り込み。。
そして、染色体を包み込みます。
これが、今の核膜に包まれた核にあたるそう。

 

この、核の進化以外にも、

ミトコンドリアは、
昔むかし好気性の細菌が細胞に取り込まれたもの。
好気性とは、酸素を吸収してエネルギーを作り出すことです。

葉緑体は、昔むかしの藍藻が取り込まれたもの。
藍藻は、光合成をする細菌ですよね。
ちなみに藍藻は、シアノバクテリアのことです。

 

こうやって、真核細胞を持つ真核生物は
いろんなスペックを身につけて進化してきたと考えられてる。

 

これにはちゃんと根拠もあります。

実は、
ミトコンドリアと葉緑体は、自前のDNAを持ってます。
核外DNAっていうんですが。

細胞のオリジナルのDNA以外に、
同じ細胞内にいるミトコンドリアの中にもDNAがある。

 

そして、そのDNAは環状なんです。

DNAの形は?
原核細胞が環状で、真核細胞が直鎖状でしたね。

 

つまるところ、
環状のDNAをもつミトコンドリアたちは、
もとは、別の原核生物が、細胞の中に入り込んでオルガネラ化した。。
これは細胞共生説といわれています。

 

そんな真核細胞ですが、
この細胞を持つ生物は、どんなのがいるんでしょうか?

簡単にまとめてみましたよ。

 

例は何があるの?

真核細胞をもつ生物には、こんなのがいます。

分類名 例(別名、分類名含む)
動物
  • ヒト
  • ホニュウ類
  • は虫類
  • 節足動物
  • 脊椎動物 など
植物
  • コケ植物
  • 被子植物
  • 裸子植物
  • シダ植物
  • オオカナダモ など
菌類
  • カビ
  • 酵母
  • キノコ
  • 酵母菌(=酵母)
  • 子のう菌類
  • 担子菌類
  • 不完全菌類
  • 地衣植物 など
原生生物
  • 原生動物
  • 藻類
  • ミドリムシ
  • アメーバ
  • ゾウリムシ など

 

ハンパない数なんですよ、本当に。

それもそのはず、

  • 細菌
  • 古細菌

以外は、すべて真核細胞を持っています。

なので真核細胞を持つ生物は、

  • 動物
  • 植物
  • 菌類
  • 原生生物

の仲間全員!です。

 

おっと、思ったよりも長くなってしまいました。
最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、真核細胞と原核細胞の違いについて。

  • それぞれの細胞を持つ生物が違う
  • 核があるかないか
  • 細胞の中身が複雑か簡単か
  • 細胞の大きさが違う

という違いがありました。

次に、真核細胞の構造について。

  • 中身の種類は似ている
  • でも、その構造などはそれぞれ特徴がある

 

そして、真核細胞は何なのか?

  • 原核細胞を持つ原核生物が進化して誕生した細胞
  • ミトコンドリアの祖先は、真核生物に共生した原核生物

最後に、真核細胞を持つ生物の例を挙げました。

 

にしても、
私たちがいつも食べているものは、みんな真核細胞。

細胞は同じなんだから、何が美味しさを分けてるんでしょう?
きのこのことは記事にしてるので読んでみてくださいね。

 

今回の参考文献はこちら