原核細胞!真核細胞の違いとは?例や構造は?

原核細胞と真核細胞の違い、何だかわかりますか?
一番は、核があるかないか。
では、他には何でしょう?
何がどう違うのか、具体的にみていきます。

さらに、
原核細胞の構造をご存じですか?
特に、細胞壁。
細胞壁の特徴がわかると、
抗生物質のことが少しわかっちゃうんですよ。

そして、
ミトコンドリアには原核細胞を持つ祖先がいる!?

意外と、話が尽きない原核細胞のお話。

最後に、原核細胞をもつ生物の例もご紹介しますね。

 

原核細胞と真核細胞の違い

原核細胞と真核細胞はどこが違うのでしょうか?

2つを分けているのは、いったい何なんでしょう。

 

今回は、違いを4つほどご紹介します。

  • 核があるかないか
  • 持っている生物が異なる
  • 細胞の中身が複雑か簡単か
  • 細胞の大きさが違う

 

それでは、1つずつ見ていきましょう。

 

核があるかないか

違いと言えば、やっぱりこれ。

原核細胞には、核がないです。
だから、DNAがそのまま細胞の中に浮いてます。

一方、真核細胞には核がある。
だから、DNAは核膜に包まれている。

 

この核とは、DNAを閉まっている丸いもの。
で、このDNAには、大切な遺伝子が載ってます。

 

ここで余談ですが、
この丸いものが細胞の中にある、と発見されたのは1802年。

なんと、植物の画家さんが見つけたそうです。

植物の学者を差し置いて見つけちゃったとか。。
絵を描くのに、めっちゃ観察したんでしょうね。

 

でも、そもそも、
なんで原核細胞は、核にDNAを入れなかったんでしょう?

その理由は、
単純にDNAの長さが短いから
しまう必要がなかったと考えられてます。

 

例えば、
原核細胞を持つ大腸菌のDNAは、400万塩基対。
一方、真核細胞を持つヒトのDNAは?
なんと、30億塩基対もあります。
その差は750倍。

 

こんなに違うとなると、
確かに真核細胞は整理が必要になる気がします。

真核細胞には、
DNA以外に、オルガネラも入りますからね。

断捨離できないから収能力UPしかない!!

 

ちなみに、DNAの形も両者で違うんですよ。

原核細胞のは、ほとんどが輪っか(環状)です。
でも真核細胞のは、真っ直ぐ(直鎖状)。

これも、核に閉まった理由に関係してるんでしょうかね?

 

持っている生物が異なる

原核細胞と真核細胞は、
それぞれの細胞をもつ生物が、はっきり分かれています

というか、
どっちの細胞を持つかが、分類の物差しにもなってるんです。

 

原核細胞を持つ生物は、原核生物といいます。
細菌と古細菌がこのグループです。

一方、
真核細胞を持つ生物は、真核生物。
真核生物は、動物や植物、菌類に原生生物ですよね。

 

原核細胞を持つ生物の具体例を知りたい方。
後の方にざーっと書いてるのでみてみてくださいね。

 

ちなみに、

動物だけど、例外的に原核細胞をもってる
細菌なのに、なぜか真核細胞をもってる

なんてことは、現状起こっていません!

例外なく、はっきり分かれてくれている。
これって結構助かりますよね。

 

細胞の中身が複雑か簡単か

原核細胞の中身はシンプルです。
反対に、真核細胞は複雑。

 

なぜなら、
原核細胞には、核以外のものがほとんどありません
でも真核細胞には、オルガネラがたくさんある。

 

このオルガネラとは、
細胞の中にある、膜で包まれた器官のこと。
これらは、それぞれ特別な働きをします。

例えば、
ミトコンドリアや葉緑体、ゴルジ体、小胞体なんかがそうです。

 

原核細胞には、この膜で包まれた器官がありません。
似ているのはあるんですが、
オルガネラと呼べるものは無いんですね。

この辺は、後で少し詳しく話しますよ~。

 

細胞の大きさが違う

原核細胞と真核細胞では、細胞一個の大きさが違います

 

それぞれ種類の振れ幅がすごいので、
大きさもまちまちですけど、

原核細胞が1~2μmくらい。
真核細胞が数十μmくらいなんだとか。

その差は、10倍以上です。
(1㎛=0.001㎜です)

 

10倍の差って、そんな大きいようには思えませんか?

では、体積にしてみましょう。
体積は直径のだいたい3乗。
だから、1000倍くらいになる。

 

細胞は立体ですから、
原核細胞の小ささを感じていただけたでしょうか?

ちなみに、
原核細胞の大きさは、
真核細胞のオルガネラと同じくらい

 

このことは、細胞共生説の根拠になってます。

その辺も、
ミトコンドリアを例に後でゆっくりお話ししますね。

 

では次は、
原核細胞って何なのか?ということ。

 

これまで、
いろんな病気から人類を救ってきた抗生物質。
例えば、ペニシリンとか。

比較的、副作用が少ないらしいんですけど、
なぜだかご存じですか?

実は、
この原核細胞の基礎知識でわかることがあるんです。

意外と役に立つんですよ。
原核細胞のお勉強って。

 

原核細胞とは?

今回は、
気になる人が多い部分を中心に書いてみます。

ということで、この辺ですかね~。

  • 細胞壁について
  • 構成
  • ミトコンドリアとの関係

では、一個一個見ていきましょう。

 

細胞壁について

原核細胞にも、細胞壁があります

逆に言うと、
細胞壁がない細胞は、動物の細胞くらい。

 

なぜだかわかりますか?

それは動物の場合、
骨が細胞壁と同じ働きをもっているからです。

原核生物を含む他の生物は、
細胞壁で自分の形を保っているんですね。

 

この細胞壁の成分は、
それぞれの生物で違いがありまして。

細菌 原核細胞 ペプチドグリカン
真菌 真核細胞 キチンやマンナンなど
植物 真核細胞 セルロース(樹木にはリグニンも)

 

さらに細かく言うと、
細菌は、グラム陽性菌とグラム陽性菌でさらに違う。。

とか、うんぬんかんぬんあるんですけど。
でもペプチドグリカンは、どちらも共通して持っている成分

 

それから。。あっ!
細菌の場合、細胞壁がないと死にます
理由は、浸透圧が高いから。

何というか、
細胞の中から外に向かっての圧が、ハンパないんですよ。

 

だからもし、細胞壁が破れたり穴が開いたら?
細菌は、自分の浸透圧に負けて壊れます。

 

細菌のこれらの特徴、

  • ペプチドグリカンからできていること
  • 細胞壁がないと死んじゃうこと
  • 原核生物であること

は、医学でも使われている基礎知識だったりします。

(※医学的な部分は素人なので、微生物学の範囲でお話ししますよ!)

 

どういうことかというと、

ペニシリンて抗生物質をご存じですか?
かなり有名なので聞いたことはあるかと思いますが。

 

あのペニシリンは、
ペプチドグリカンの合成を邪魔します。

ペプチドグリカンが作れなくなった細菌は?
細胞壁が作れないですよね。

細胞壁がなくなることは?
細菌にとって致命的。

だって、圧が凄いから。
自爆しちゃうんでしたもんね。

 

でも、
このペプチドグリカンという成分を、ヒトは持っていません。

だから、この成分を作るのが邪魔されても全く問題ない。
困るのはヒトの体に入った細菌だけ。

 

こんな感じで、
細菌が原因の病気は、比較的「良い薬」的なものが存在します。

といっても、
ペプチドグリカンに作用するのは確かですが。
他には全く作用しないということでは、決してありません

 

だから、
確かに副作用は比較的少なくなる。
でも、
副作用が全くないということはないそうです。

 

ちなみに、
カビや酵母などの真菌が原因の病気は?

細菌の場合より、
いわゆる良い薬というのは少ないんだとか。

 

その理由の一つは、
真菌がヒトと同じ真核細胞を持っているから。

残念ながら、
真菌を退治する薬は、ヒトの細胞にも作用しちゃうらしく。

 

まさか、
こんなところで細胞の勉強が活かされるとは。

医療系に興味のある方は特に、
この勉強、きっと無駄にならないですよ!

 

構造について

原核細胞は、とってもシンプルです。

図にするとこんな感じ。

上が原核細胞で、下が真菌の細胞です。

大きさは全然違いますよ。
構造の違いだけみてください。

(毎度、下手ですみません。)

原核細胞を持つ生物は、

  • 遺伝子の載っているDNA
  • タンパク質をつくる場所(リボソーム)
  • エネルギーを得るために必要なもの

を、必要最低限もって生きています。

 

なんか、バックパッカーみたい。
それか、リッチな旅行。
必要なものだけで、あとは現地調達だぜ。みたいな。

 

なんといっても、
大事なDNAでさえ、核に包まれずにぷかぷか浮いてます。

 

でも原核細胞といっても、細かく言えば様々です。

  • べん毛を持ってたり持ってなかったり
  • 線毛があったりなかったり
  • 封入体(いろんなものを入れて置ける袋)があるもの
  • 小さなDNA分子のプラスミドがあるものもいる

 

でも原核細胞て、オルガネラは持っていないんですよね。

 

といいたいのですが、

最近は、広義のオルガネラがでてきていますね。
細胞の中にあるものすべてを指して使われてます。

 

そういう意味でいえば、オルガネラはある。
リボソームも入りますから。

 

でも本来のオルガネラは、
超ハイスペックな膜で包まれた器官のこと。

 

というのも、
オルガネラの起源は、細胞膜と考えられてます。

細胞膜が、湯葉のようにぐしゃぐしゃっとなり、
それがいつしか、いろんな機能を持つ器官になった。

そう考えられてるんですね。

 

ということは、
やっぱり細胞膜ほどの優れた膜を持っている必要がある。

 

どうでしょうか?
本来の意味だと、原核細胞はオルガネラを持っていない。
そういうことになるようです。

 

でもしかし!

原核細胞にみられるメソソームは、
細胞膜が折れ込んでできたものだそう。。

 

え、オルガネラ?

ただこのメソソームは、
原核細胞の中に常にあるモノとは認められてません。
なんていうか、
怪我したときにだけできるかさぶたみたいな?

だからやっぱり、オルガネラじゃない。

 

やばい。
オルガネラの話になってしまった。。

次行きましょう!

 

ミトコンドリアとの関係

ミトコンドリアって、
真核細胞には必ずあるけど原核細胞にはない。

 

なのに、なんでここで話すかというと。。
ミトコンドリアの祖先が原核生物である説が強いから。

 

え、オルガネラに祖先があるの?
なんとも理解しがたいですよね。。

 

でも、ミトコンドリアと葉緑体には先祖がいるんです。
この説はその名も

細胞の共生進化説

 

この説、簡単に言うと、
真核細胞に、原核細胞が共生したのが始まり。

そのままずっと共生してたから、
いつの間にか、真核細胞の器官の1つになっちゃった。

という説です。

 

思いっきり馴染んじゃったんですね。
居心地が良すぎたのかしら。

ま、細胞の中にいれば安全だし。
食べ物さえあれば最高の環境なのは想像つきます。

 

と、そんな理由じゃなくて。
しっかりした根拠が示されてますよ。

  • 独自のDNAをもっている
  • 自分だけで分裂して増えれる
    (独自のタンパク質合成系がある)
  • 独自の浸透性を持つ2重膜をもってる

 

どうです?
例えば、ミトコンドリアが
何かの拍子で細胞の外に投げ出されたら?
下手したら、そのまま生きていけそうじゃないですか?

 

裏付けは他にもありますよ。

  • 独自DNAは環状
    (環状なのは原核生物だけ)
  • 独自タンパク質合成系は、原核生物のものに似ている
  • 原核生物とオルガネラの大きさは同じくらい

 

どーです?
なんかミトコンドリアの祖先、
いるとしか思えなくなりません?

 

しかも、
葉緑体のDNAの塩基配列が、
シアノバクテリアのある種類のDNA塩基配列とそっくりなんだとか。

 

もう、間違いないでしょう?
と思ってしまいます。

 

とにかく、
この共生は間違いなくベストコンビ。

 

おかげで真核生物は、
効率的にエネルギーを作れるようになったし、
光合成ができるようになった。

 

今は一部になってしまってるけど、
自分の細胞の中の、ミトコンドリアに感謝したい。

 

ということで、
原核細胞の興味深いお話をしてきました。

では、
原核細胞を持つ生物はいったいどんなのがいるんでしょうか?

抗生物質が効きやすい?
ミトコンドリアの祖先?

 

原核細胞の例は?どんな生物がいる?

原核生物にはこんなのがいます。

 

ドメイン 例(分類名・俗名など含む)
細菌
(バクテリア)
  • 乳酸菌
  • 大腸菌
  • ビフィズス菌
  • 枯草菌(納豆菌)
  • シアノバクテリア(藍藻)
  • ユレモ
  • ネンジュモ
  • アオコ
  • ピロリ菌
  • コレラ菌
  • ブドウ球菌
  • 放線菌
  • グラム陰性菌
  • グラム陰性菌
  • 緑膿菌
  • 腸炎ビブリオ菌
  • 桿菌
  • 球菌
  • クロストリジウム
  • 硝酸菌  など
古細菌
(アーキア)
  • メタン菌
  • 超好熱菌
  • 高度好塩菌  など

 

細菌は、例を上げるときりがないですね。。

一方、古細菌は本当にマイナー。
でも、仕方ないんです。
身近には、なかなかいないから。

 

例えば、
細菌がミスターサタンなら、古細菌はスーパーサイヤ人です。

普通の細菌が持っていない能力をもってます。
それで、普通住めないような塩湖なんかに住んでる。

 

なので、
実質、原核生物は細菌だけといってる本もあるほど。

 

そんな原核生物に比べて、真核生物の多いこと。

2つにわけるなら、
同じくらいのボリュームにしてくれてもいいもの。

 

と、そうは思っても。
ここまで知ってしまうと、ここで分けざるを得ない。
ただの愚痴にしかならないですね。。

 

と、またまた長くなってしまった。。

最後にまとめて終わりにします。

 

まとめ

まず、原核細胞と真核細胞の違いからお話ししました。

  • 持っている生物が異なる
  • 核があるかないか
  • 細胞の中身が複雑か簡単か
  • 細胞の大きさが違う

でしたね。

次に、原核細胞について3つの視点からお話ししました。

  • 抗生物質は、細菌の細胞壁の特徴を利用している。
  • 原核細胞の構造は、必要最低限のものだけでオルガネラはない。
  • ミトコンドリアの祖先は原核細胞をもつ原核生物。

でしたね。

そして、最後に原核細胞を持つ生物の例を挙げました。

乳酸菌や大腸菌、ユレモやネンジュモなどなど。
挙げればきりがない感じでした。

 

いかがでしたか?
原核細胞って、意外とネタを持っている。
私はどうだろう?
おやじギャグなら寒いのたくさん持ってるんですけどね。

 

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